探偵の探偵、新刊本が売ってたので買ってみるかな
2023年02月11日
小説で「探偵の探偵」というものが数年前に確か4巻シリーズで販売されていたと記憶しています。
本屋で少し立ち読みしてみたら、リアルな描写が結構あったので、とりあえず1巻を買ってみて読んだら、引き込まれたので続編も買って読んだのを憶えています。
探偵物の小説や映画、テレビドラマ等の類は、探偵の実情とは程遠く乖離している物語がほとんどであり、探偵志望の方の錯誤を誘引するものとなっています。
酷い人になると、名探偵コナンみたいな、あからさまな漫画アニメを真に受けて探偵になりたいと思う人も現実に存在します。
もちろん、そんなフィクションの世界を現実と混同しているような人は、探偵としては不適格ですので、それこそ一日で辞めていく人も多いと同業者から聞いております。
当社ではプロ同士での仕事しかしない為に、素人と組む事はないので、被害はあまり出ませんが、以前、便利屋が仕事をおぼえたいというので、同行させた時にあまりに酷かったので、二度と素人とは仕事をしないと誓いました。
話はそれましたが、探偵の探偵という小説は、ある悪徳探偵に妹を殺されたと言ってもいい女性が、探偵業界に潜り込み、自分自身が探偵になって敵討ちをするというストーリーです。
前回で完結したかのように思えたのですが、続編が出たようですね。
全てがリアルではないのですが、探偵物の小説としては、現実的な描写が多く出てくるので、現役の探偵としてはまた読んでみたくなりましたので、近く購入してみようと思っています。
では、何がリアルで、何がリアルでないかと言いますと、対探偵課という部署を設けている探偵社はありません。
この対探偵課という部署は、悪徳探偵を見つけ出し、その悪行を暴き出して業界から葬り去るというボランティアのような活動をしています。
業界の健全化という意味においては利する事があるのでしょうが、自分の探偵社には直接的な利益はありません。
そんな余裕がある探偵社はこの世には無いので、まずこれ自体が荒唐無稽といえるでしょう。
ただ、探偵の調査法においての描写では、作者がよほど本物の探偵から実情を取材したのではないかと思えるものが出てくるので、本物の探偵としては楽しめます。
前回の最終巻から何年も経過していますので、現実の探偵業界の調査法も変わってきています。
そんな中、どれだけ現実の探偵が読んでも楽しめる内容になっているか、楽しみです。
という事で、完全なフィクションの探偵ものの話ではなく、少しはリアルな内容である「探偵の探偵」という小説、まだ最新刊を読んではいませんが、探偵志望の方は読んでみるといいかもしれません・・・