探偵志願者
2021年02月11日
当社では新規調査員を募集しておりませんが、探偵志願者が電話してくることが定期的にあります。
職業選択の自由がありますから、探偵になりたければ、なるのは自由です。
ただ、現実の探偵業界について位は事前に調べて、ある程度の知識を持っているようでなければ、探偵の資質は薄いのでやめたおいた方が賢明でしょう・・・
別に、テレビドラマや漫画、古典的な探偵ものの映画や小説等に出て来る、推理する探偵とか、警察に協力依頼される探偵のような膨大な知識と推理力を求めている訳ではありません。
現実の探偵は、調べる事のプロです。
現在は知らない情報でも、調べれば情報を得られる技術を駆使して、業務を遂行するのが探偵業なので、ありとあらゆる膨大な知識が元々必要と言う訳ではなく、調べる技術があれば良いのです。
探偵が駆使している調査技術というのは、コロンブスの卵のように、聞けば、そんな簡単なやり方だったのかと思ってしまうようなものが沢山あります。
プロの探偵じゃなくても、それは、機転が利く人ならたどり着ける発想であり、調査法については、年々進化したり、時代によって移り変わったりします。
ドラマを見て憧れたとか、アニメを見て探偵になりたくなったという動機で探偵になろうとしているなら、その時点で失格といえます。
まず、探偵をカッコいいと思っているなら、それ自体が大きな間違いです。
ある程度リアルな探偵もののドラマや小説を見て、荒唐無稽な探偵に憧れているのではなく、ある程度は探偵の業務を知っていたとしても、現実には刑事事件が絡む調査案件に引き込まれていくとか、悪党との対決等のアクション場面を期待しても、そんな場面は現実にはほとんど来ません・・・
じぃーっと何時間も張り込んだり、その張り込みも、草藪の中で泥や虫にまみれながら伏せていたり、住宅地では、不審者扱いされて、警察を呼ばれたりと、何一つカッコいい所などありません。
冬は寒く、夏は暑さで命がけになり、着ている服は地味で目立たないものでなくてはならず、乗る車やバイクも同じように、大衆的な車でありふれた色の車しか調査用車両に使えません。
派手な色のスポーツカーに乗って、対象者を尾行するなんていう二時間物のドラマがありましたが、本物の探偵は見ていて笑ってしまうか、チャンネルを回してしまう事でしょう。
こういった現実を知らずに、探偵業界に入ってきた人たちは、あっという間に辞めていきます。
では、何故に探偵を続けているのだと言われたら、過酷な尾行や張り込みをしても、依頼者様の希望する証拠が得られた時の達成感や依頼者様からの感謝の言葉を頂けた時の嬉しさ、架空の人物になったりして、聞き込みをし、情報を得られた時などは、充足感があり、やりがいを感じる瞬間です。