勘違い探偵が存在しますのでご注意ください
2024年04月4日
探偵の世界に居ない一般の方達が探偵のイメージを誤解しているという事は多々あります。
というか、日常の陰の中で生きている探偵の日常が人に知られていないのは当然です。
なので、テレビや小説の探偵物のフィクションの世界と現実をごちゃまぜにしてとらえている方が散見されるのは致し方ないところです。
警察と連携して捜査をするとか、映画のアクション的なものが実際にあるとか、スパイのように潜入して調査するとか、現実にはほとんどない事ばかりです。
潜入して調査するとなると、色々な設定の準備が膨大になり、もの凄い高額な調査になります。
一般人では、よほどの資産家でもなければ、金額を見ただけで依頼はしないでしょうし、企業としても金には代えられないという情報が欲しいという場合にしか依頼しないでしょう。
潜入するというのは、潜入場所の組織の一員かそれに近い存在として近付くのが基本です。
無関係の者が勝手に忍び込むのは、潜入ではなく、不法侵入であり、違法行為なので絶対に出来ません。
探偵に出来る事は、塀や門、ロープなどが張られていない敷地に少し入らせてもらって張り込む程度の事しか出来ないのです。
もちろん厳密に言えば、これも不法行為となるのでやらない事に越したことはありませんが・・・
確かに限界ギリギリの事をしながら、尾行したり張り込みしたりする事はあります。
しかし、やってみれば誰でも出来る事であり、そんな特殊な事をしているわけではないのが探偵の現実です。
勘違いして探偵に憧れて探偵社に入って調査員になる人が居ますが、そんな方はあっという間に辞めていきます。
地味な作業の繰り返しが現実の探偵ですので、フィクションの世界を頭に描いている人には絶対に無理な仕事です。
そういった誤解はこの世界に入ってみなければ分からないので仕方がありませんし、分かってもらえればそれで結構だとは思います。
ただ、探偵になって暫くしても、ネットスラングの中二病のような感覚の持ち主も居るので、呆れる事があります。
探偵はそれこそ現実主義でなければいけないと思います。
依頼人には真実しか報告出来ませんし、変な主観は入れずに客観的事実だけを求める仕事だからです。
であればこそ、自分が特殊な人間で特殊な仕事をしているという変な優越感を持っている探偵は、幼稚な人と言えるでしょう。
もちろん、精神的には幼稚でも、調査の腕が良ければ、依頼人様には迷惑にはならないでしょうが、そんな探偵に依頼したり外注に出したりしたことがないので、実際はどうなのか分かりません。
しかし、探偵が集まる機会があった時に、変に粋がっているみっともない人をお見掛けする時があるので、なるべく近付かないようにしています。
おそらくは依頼人様にも変な事を言ったりしていると想像出来ますので、面談していてなんか変だなと思うような探偵の場合は依頼はしない方が賢明でしょう。