18歳になると高校生だとしても法に訴えられない事が
2024年03月31日
成人年齢が二十歳から引き下げられてから数年経過しまして、18歳から色々な権利が与えられるようになりました。
しかし、元々、青少年に関する条例は18歳未満という年齢制限があり、例え通学している高校生であっても、18歳に達してしまうと、条例に反する事にならないケースが散見されます。
確かに学生の場合は、学校の規則がありますから、法律の前に学則があるので、それに従うのは当たり前なのですが、学則はあくまでもその学校での校則ですから、一般的な条例や法律の方が強く反映されるのが世の現実です。
何が言いたいかというと、18歳になってしまえば、青少年の条例に反する事ではなくなってしまう事柄が出てきてしまい、警察に頼る事が不可能になる場合があるという事です。
その一例としましては、高校に通っている生徒が、親の許可なく外泊したり、夜遊びしていたとしても、18歳に達していれば法に問われなくなります。
かなり前の案件でしたが、進学をひかえている大事な時期の高校三年生の娘さんが、あるバンドのライブを見に行ってからおかしくなり、無断外泊をしたり、学校をずる休みしたりして困っているので、相手の男を突き止めて欲しいという依頼でした。
ある程度の情報源を親御さんはお持ちだったので、相手の男の住居や職場等はすぐに突き止められました。
アパートに家族と住んでおり、工事現場の警備員をしていて、特に問題はない男でしたが、まだ高校生の女の子を家に泊めたりしているのは少し常識が欠けているように思えました。
これらの結果を報告しましたところ、依頼者が警察に相談したいと言うので、相談したところで法に触れないので、警察は動いてくれないと伝えると愕然としていました。
しかしこれが現実なので、受け止めてもらうしかありません。
そこで、依頼人様は、当方に相手男性に別れろとまでは言わないが、外泊や進学の妨げになるような付き合いは止めてほしいと伝えて欲しいと言うのです。
しかし探偵は弁護士業務は出来ませんので、誰かの代理人として交渉する事は違法になる可能性があるのでとお断りしました。
相手男性は、バンドと言ってもアニメソングを主に扱うオタク的なバンドをしており、聞くところによると、その系統のバンドは薬物等を扱ったりしないマニアックだけどある意味健全なバンドだという話を聞いたので(当時の話では)それを依頼人様に伝え、相手に伝えたい事があるのであれば、ご自身で行って下さいと伝え、この案件は終了しました。
このように、十年以上前の話ですが、18歳という線引きがある世の中ですから、高校三年生の時には、子供との関係は良好にしておかないと、子供の人生が台無しになってしまう事もありますし、法に触れないとはいえ、モラルに欠けた者との交際などをすれば、低レベルな人生に引き込まれる事もあるので、注意が必要です。