長年の探偵で何でもありの心境になる

2023年12月13日

探偵をしていると世の中の裏を垣間見ることとなります。
要は、本来であれば知りたくなかったような世の中の汚い部分を見てしまうという事です。
先日、旧来かの同業者のネットでの投稿で、世の中の勝ち組と言われるような人種や聖職者と言われる人種の調査をすると、もはや何でもアリやなという心境になって、なんとも思わなくなるという発言をされているのを拝見しました。
当方としましても、全く同意としか言いようがありません。
当社でも、コロナ前には少ないながらもある程度の依頼が入っており、その中には、対象者が世間的には人格者と思われるような職業の人の場合がありました。
学校の先生、学校の保健室の先生、消防署員、医者、看護士、公務員、そして宗教に携わる坊主や神主です。
どんな聖職的な職業に就いていたとしても、所詮人間ですから、人間の業から逃れようがありません。
しかし、その人間は動物界の一種上の頂点なのですから、理性というものがあり、人として欲望を制御する事が可能であるという万物の霊長という立場にあります。
それでも尚、人の業は消せることが無いというのが親鸞聖人の教えです。
親鸞聖人自身が、人として生まれてしまった以上、悟りはひらけない、親鸞聖人自信、自分は悟る事は出来ないので、阿弥陀如来に全てを任す他力という概念において心の安寧をおく事を第一義とした宗派、浄土真宗をおこしました。
既存の宗教の開祖たちは、自信は悟りを得たと伝え、奇跡も起こせる等といったまやかしを言い、判断力の無い下々の民衆を騙して信者にさせ、根本的には布施という金をむしり取る事を行って一大勢力にしてきたという歴史があります。
戦国時代においては、僧兵という兵隊による軍事的組織を作り、禁じられている女犯も破り、肉を食らい酒を飲むという始末であり、僧としての体をなさなくなり、武士に対抗してくる一大勢力となった仏教徒達を織田信長は抹殺してしまいました。
これが人の業というものです。
仏僧となる立場にあり、さらに人としての理性があれば出来ないような所業を大組織となってしまうと平気でできてしまうのが、悟りを得られない人間なのです。
僧を目指すものですらこれですから、規律を重んじる職業に就いている人が人の道に外れるなんてことは当たり前なのです。
こういった表の顔を持ちながら裏の顔も持つ社会的地位の有る者の調査をしていくうちに、最初は悲観した感情になる探偵ですが、そのうちにどうでもよくなっていきます。
正直、ここまでの心境になって一人前の探偵になったと言えると思います。