探偵の技法なる書物は使い古した過去のスキル
2023年08月1日
探偵に憧れている人達は、そのほとんどがテレビや漫画、映画や小説の類に出てくるフィクションの探偵に憧れていると言っても過言ではないでしょう。
それが証拠に、ある探偵学校に入学してくる探偵志望の方の多くには上記のようなフィクションの探偵になりたいという願望から探偵になりたい動機という人が一定数存在します。
確かに現実の探偵を長年営業していれば、破天荒な状況に遭遇する場面もあるにはあります。
しかし、毎度毎度そんな場面に遭うのが探偵ではなく、現実の探偵は泥臭い地味な業務なのが現実です。
そんな現実を明らかにしてくれる書物が本屋に売っている事がありまして、覗いてみると、中々リアルな現実が記載されているのに感心する時があります。
ただ、そんな探偵の技法を明らかにしている書物に書いてある技術は、もはや何世代も前の使い古されたものか、基本的なものだけしか書かれていないものばかりです。
科学技術は進歩しており、半導体の進化は目覚ましく、証拠取りに使用するカメラなどは、年々進化し、またその他の情報取得の方法もデジタル化している現在において、現状の探偵がどのような活動をしているかというリアルな描写はほとんど知る事は出来ません。
そんな進化した現代ですが、尾行や張り込み、聞き込み等の基本的な業務においては過去から変わりないものもあり、知識として有効となるものが書かれている書物もあるのも事実です。
しかしそのようなアナログ的な業務においても、現在ではデジタル的な機器を使用し、過去には不可能といえた短い時間での証拠取りが可能になっている一面があります。
では何が言いたいかと言いますと、探偵の仕事の裏側を暴露しますというような宣伝文句で探偵に憧れている者を釣って、本を買わせたり、ネット上で情報を買わせたりしている、おそらくは探偵業界に関わっていた事のあるものが利益を得ようとして販売している使えない本があるという事です。
どんな仕事でも、キレイごとだけではすまないという事実があります。
建設業界の談合もそうですし、医療業界においてのキックバックや必要のない薬物の処方、電力カルテルなどもそうですし、数限りなくこの世にはグレーな取引が存在します。
なので、今や使えない古い探偵の技術を報酬を得て人に伝えたからといって、特に問題ではないともいえますし、探偵の現実の初歩的な事を知らしめてくれているという貢献もあるでしょう。
それにメディアのフィクションの世界から切り離してくれるという意味においてもリアルな探偵の助けになっているのも事実です。
使い古された探偵の技法といえども、名探偵コナンに憧れて探偵志願してくる人に実際の探偵業務がどのようなものなのかを知らしめる一助となっている事には感謝したいと思います。