真っ黒な夜間画像で報告書だと依頼人に渡す探偵
2023年04月15日
どこからどう見ても、証拠とはなり得ないような画像を依頼人に渡すようなプロ意識の無い探偵が存在します。
これの最もたる画像映像は、夜間撮影によるものです。
夜間の撮影は、通常の撮影機器ではまともな映像は確保出来ません。
前述したように、ほぼ真っ黒の画像だったり、人物としては認識できてもそれが誰かまでは判別出来ないようなものは証拠とはなりません。
通常の撮影機器とは、何もオプションの付いていない市販品のカメラなどをいいます。
それでも、通称ナイトショットとか言われる赤外線照射装置が内蔵されているものもありますが、赤外線照射をしたとしても近距離でなければ効果はありません。
探偵の撮影は、調査員からは見られる場所でも、対象者からは調査員を見られないような位置からになります。
つまり、ある程度の遠距離からの撮影となる為、市販品の赤外線装置のようなものでは到底届かない場合がほとんどなのです。
探偵に求められているのは、秘密裏に証拠をつかんでくることであり、調査対象者に調査をしている事がバレてもいいような証拠取りであれば、探偵でなくとも誰でも可能です。
ここがプロと素人との違いといえるでしょう。
なので、夜間の調査において、使用機器が夜間に対応出来ないものである為に真っ黒な画像、又は人物が特定できないようなぼやけた画像になりました等と平然と言っているような探偵は素人探偵か依頼人を馬鹿にしている探偵だといえるでしょう。
では夜間の撮影にはどのような機器が必要なのかといいますと、暗視カメラの類が求められます。
暗視カメラには種類がありまして、ほんの少しの光量を増幅させるものと、赤外線を使用して真っ暗闇でも視覚化できるものが代表的です。
光量を増幅させられるカメラにおいてはカラーでの撮影も可能なものもありますが、月明かりもないような現場においてはさすがに撮影は不可能となります。
どこにも光量がない闇のような場所での撮影となりますと強力な赤外線装置とそれに対応する暗視装置が組み合わさった軍用ともいえる暗視カメラが有効です。
この場合、真っ暗闇でも撮影はできますが、白黒映像やグリーンの映像にはなってしまいます。
しかし、現場の環境にもよりますが、ほぼ対象者を特定できる画像を得る事が可能です。
どちらもそれほど高額な撮影機器ではないので、両方所持しているのがベターといえるでしょう。
また、従来から存在している一眼カメラのISO感度の調整で暗闇でも撮影は可能ですが、これは現場の環境が良くないと難しい面があります。
このような夜間においての撮影技法を無視して営業している探偵が存在します。
夜間でも証拠が得られるかどうかの確認をしてみるのも探偵選びの一つといえるでしょう。