違法な調査は受けられません。
2022年03月31日
探偵は合法違法を問わず、頼めばなんでもやってもらえるという間違った認識をもっている方がいらっしゃいます。
探偵といえど、法を守るのは当たり前ですし、探偵業法という業法もありますので、独自の業法も守る必要があります。
つまり、一般的な法律を守りつつ、業法も守りながら業務を行う為、行動にはかなりの制限がされているのが実情です。
業法が出来る前は無法地帯だった探偵業界でしたので、勘違いをされているのかもしれませんが、それでも優良探偵は、昔から法の範囲内で調査をしていました。
ただ、昔は探偵と名乗れば探偵として営業出来ていたような時代がありましたので、それこそ反社の者が営業したり、素人が探偵を名乗っていたという事もあり、また屋号は探偵事務所と名乗ってはいても、実情は事件屋のような仕事をしている者もいました。
全てではありませんが、秘密探偵社等と名乗っていた所はその傾向が高かったように思います。
復讐代行や別れさせ屋などが流行っていたのは、業法が出来る直前の時期であり、業法が出来てからは、探偵を名乗らずに裏で動いているようです。
なので、現在では探偵を名乗っていて違法な行為をすれば業法違反になりますし、もぐりで探偵を名乗っていても違法ですから摘発されてしまうので、そこそこクリーンになっていると思います。
しかし、依頼人様からすれば、以前のイメージが残っている方もいらっしゃいまして、びっくりするような相談を受ける事があります。
多いのは、DVで避難している配偶者の所在調査をされてくるDV加害者の相談です。
DV法が施行されましたから、DVは刑法に抵触する犯罪です。
その犯罪行為から避難している方の所在を調査して情報を提供し、さらなるDV被害が発生してしまったら、探偵にも共犯に近い容疑が掛かってくる事でしょう。
なので、絶対に受ける事は出来ませんが、違法と知ってか知らずかは分かりませんが、堂々と依頼をされてくる方が居るのでとても困惑します。
また、婚姻関係に無い異性の所在調査もストーカー行為に加担してしまう可能性があるので、調査の動機を詳細に聞いて、正当性があるか判断しなければなりません。
復讐代行などはもっての外であり、以前、復讐したい相手の勤務先に怪文書をばら撒いてほしいという信じられない依頼をされてきましたが、それは犯罪行為ですよと伝え、丁重にお断りしました。
便利屋が探偵を名乗っている事もあり、探偵が便利屋の仕事もすると勘違いをされている事もあげられますが、探偵と便利屋の二つの業種を営業しているのでなければ、探偵は探偵の仕事しかしませんのでご注意ください。