法律は程度問題
2021年11月27日
世の中にルールが無ければ無法地帯になってしまい、北斗の拳みたいな世界になってしまう事でしょう。
実際に過去の戦争などを見てみても、そこに正義も悪もなく、信長に言わせれば「是非もなし」というところでしょうか。
そういった悲惨な地獄のような世の中を繰り返してきて、現在の法治国家が出来上がってきたのだと思われます。
とはいえ、いまだに独裁国家が世界のあちこちにあったり、法治国家といえども、勝てば官軍の考えで、裏の駆け引きをしながら、水面下で冷戦を行っている大国もあります。
しかし表面上は、国際法も国内法も、ある程度整備されているのが現状であり、法律で、ある程度以上の凄惨な事象が起きないでいる現在です。
その法律は法律学のような考えで条文を読むと、現実の法律について行けなくなります・・・
以前、ある事案により、刑事さんと話した事があるのですが、刑事さんの言う所によると「法律の世界は実社会の非常識」でした。
どう考えたって、有罪なものが無罪になったり、有力者のような者は法的に優遇されたりして「上級国民」なる言葉が出た事もあります。
今ではさすがに無くなったそうですが、飲酒運転で捕まりそうになったら、応援している知人議員に電話して頼むと、警官の所に連絡が来て、何事もなかったかのように解放されるという、今では都市伝説のようなものが実際にあったそうです。
そんな誰もが平等に扱われない法律ですが、当たり前の事ですが、その裁きにおいては、事の程度が問題になり、それを元に裁かれるのは間違いない事です。
凄惨な話になりますが、殺人を例にとれば、一人殺したか二人殺したかで死刑か無期懲役、有期刑になるかの判断をされます。
例え一人だとしてもその殺し方や殺人に至る経緯等も含めて判断されるべきなので、裁判員という制度が出来たみたいですが、あくまでも一審での話なので、二審ではプロの判事しかいませんから、法律の世界の話で片付けられてしまいます。
国家間の紛争や凶悪事件の話になってしまいましたが、我々が生活している日常にも法律は多々絡んでいますので、現実に通用する法律を知っていないと、解決に結びつかないので、ある程度の知識が必要だと痛感します。
探偵が扱うのは民事の案件で、離婚問題がほとんどです。
不貞行為は民法なので、法的に解決するには金銭的な方法になります。
そしてここでも程度が問題になってきます。
どれだけの期間、不貞行為をしていたのかが一番の問題点になります。
たった一回、一日だけの不倫だったとしても、不倫は不倫だ!絶対に許せない、刑罰を与えられないなら、搾り取れるだけの慰謝料を取ってやると思っても、不倫の期間一か月、不貞行為は一回だったなどの軽いケースの場合は、どれだけイキっても、それほど高額な慰謝料は取れません。
逆に何年にも渡る不倫の期間だったり、頻繁に不貞行為をしていたりすると、悪質だと認定されて、上限に近い慰謝料になる事もあります。
特に決まった相場というものは無いと言われていますが、一般的に50万円から300万円程度の幅があると言われています。
当事者同士の話し合いの場合は、下限も上限も無いので、どれだけ請求しても構いませんが、裁判になると上記のような金額の幅の中で解決されるようです。
このように法律は行った罪の程度が問題になりますので、感情的にならずに、最善の解決策を考えましょう。