夜間の撮影
2021年05月14日
以前、カメラについての投稿の時も書きましたが、探偵は夜間の撮影に強い所でないと、依頼はしない方が良いでしょう。
というか、夜間の暗闇の中での撮影になる可能性を全く考慮していないという時点で探偵としては不適合といえます。
探偵同士の浮気調査の話をする時に、暗視カメラの話題になる時がありますが、そんなの必要ないという探偵がたまに居るので、信じられない思いがします・・・
その探偵が言うには、薄明かりの撮影モードがビデオカメラにあるので、それに切り替えれば問題ないとのことですが、そんな事は百も承知の上での話をこちらはしているのです。
まず、薄明かりでも撮影出来るとはいえ、照度の限界点があり、それ以下の照度では撮影出来ても、人物の特定や場所の特定にまで至らない画像になってしまいます。
そして距離の問題もあり、ある程度の照度がある場所でも、撮影場所から対象の場所までの距離が遠ければ遠いほど画質は荒くなり、証拠と言える画像ではなくなってしまいます。
赤外線照射機能付きのビデオカメラであっても、赤外線の飛ぶ距離はせいぜい十数メートルか条件によっては数メートルと短いので、接近しないと撮影出来ません。
秘密裏に撮影しているのに接近したのでは本末転倒です。
この程度の撮影機の装備では、あらゆる場面に対応した撮影は不可能となり、以前にも書いた通り、別の探偵社の浮気調査の証拠映像を依頼人様が持ち込んで見せてくれた事がありましたが、人物が映っているというだけで、誰だか全く分からない真っ黒な画像でした・・・
こんな画像を報告書としてよくも依頼人様に出せるなとびっくりした事がありました。
大昔の探偵であれば仕方のない事ですが、現在は違います。
大昔というか二十年以上前の時代は、やはり暗闇での撮影はどうしようもないので、フラッシュを焚いて撮影をしたものです。
しかしそれだと、調査がバレるのは当然でして、その場限りの証拠取りで終わりとなりました。
芸能人のスクープもそんな感じだったと思います。
しかし、段々と良い器材が出てきて、長距離を飛ばせる赤外線装置や、軍事用の暗視スコープ、カメラを暗視カメラに改造する等、夜間での撮影が可能となってきました。
以前は十数万円やそれ以上したような暗視カメラが、今では数万円で買えるようになり、程度こそピンからキリまでありますが、手が出ない値段ではありません。
真っ暗闇でも人物を特定できる画像の取得、これが出来なければ探偵を名乗るのはやめた方がいいでしょう・・・