おいしい話に乗るのは危険
2021年03月21日
詐欺師に騙されたかもしれないとう相談が入る事があります。
詐欺行為は刑事事件ですから、警察の出番なのですが、探偵に相談してくるという事は、警察も捜査が難しい事件と認定しているのだと思われます。
お話を聞いていくと、当然の如く、詐欺師は姿をくらませてしまった後であり、手掛かりもあまり無い状況の場合がほとんどです。
なので、正直な話、詐欺に逢わないように自己防衛をしておくのが肝心ではないかと思います。
しかし、詐欺師というのは、それこそ人の好さそうな物腰で現れ、すごい利益を供与してくれるようなおいしい話をしてくれるとても良い人を演じます。
人の好いお年寄りなどは、コロッと騙されてしまう場合があります。
自分に良くしてくれようとしている人を疑うのは悪いという心情も働くのでしょう・・・
しかし、それが詐欺師の狙い目です。
詐欺師でなくても、訪問販売で、高額な布団を売りつけたり、家電品、医療品の類を言葉巧みに売りつけてくる者もいます。
布団などは、磁力が入っているので健康になるとか言う場合があり、薬事法違反とも取れる内容の話をしてくる者もいます。
その他にも薬事法に触れるようなものは、電位治療器等があります。これも販売する時の文言によっては法に触れる事があります。
健康食品等も、〇〇病が治るとか言って販売すると良くありません。
こういった物を売りつける行為は、詐欺とまではいかなくても、法律ギリギリで営業している場合が多く、避けた方がいいでしょう。
また投資話の訪問なども気を付けましょう。株や先物取引、不動産、アパート経営等をしてみませんか?と勧誘してくるものにも気を付けましょう。
これらも詐欺とまではいかないまでも、お客様を利するのではなく、自分達の利益の為の営業ですので、後々大損をさせられる事もあります。
さて、本番の詐欺行為ですが、これは本当に悪質で、詐欺の種類は各種あるのですが、詐欺師の会社自体が架空のもので、当然のことながら、訪ねてきた営業マンも架空の氏名を名乗っている事がほとんどです。
当たり前ですが、名刺の内容もメチャクチャなものであり、住所などは本物の住所を使用する事があるのですが、行ってみると別の会社が入っていて、勝手に住所を使われたという別の被害も出ている事もあります。
相談者は、既にお金は払ってしまった後だというケースが多く、ろくでもないインチキ製品を売られたり、偽の契約金を払わされていたりした後で、名刺の電話番号に電話しても、繋がらないとう事がほとんどです。
こうして逃げられてしまった後では、探偵も中々詐欺師を探し当てるのは難しく、困難な調査になる場合がほとんどです。
となれば、調査料金も高額になってしまいますので、さらなる出費をするはめになります。
なので、同じような被害を受けている人が多数いるような事件であれば、集団で弁護士に相談してみるというのも一つの手段となります。
しかし、手を変え品を変え、小口の詐欺を繰り返しているような者は、形跡を残すようなヘマは中々しないものです。
最初に申した通り、詐欺に逢わないようにするのが一番大事です。
他人に儲け話をしてくる人が本当にいるのか?と考えたら、理解できるはずです。血縁の親族などの話なら別ですが、赤の他人で初めて会う人から、こんなに儲かる物件があるんですよと言ってきたら、それじゃ、自分でやって儲けたらいいでしょう!と言ってみましょう。
おそらくは、会社の規定で自分では出来ない事になっているとか言うと思いますが、だったら、あなたのお金を預けてくれれば、私が代わりに儲けときますから、利益は折半でどうですか?と言ってみましょう。
そのうちに「だめだこりゃ」となって、諦めて帰っていくでしょう。
これはドアを開けてしまった時の話ですので、インターホンがある家庭であれば「何も必要ない」と断固として拒絶し、帰ってもらいましょう。
電話での勧誘だったら、それこそ「いらん」の一言で、電話を切ってしまえば済む話です。長々と電話に付き合っている義務はありません。
このように断る事が出来なさそうな老人や気の弱い人の場合は、家族が守ってあげましょう。
そして、探偵から、詐欺師を見つけ出してあげますという営業があったら、それも詐欺ですので、ひっかからないようにしてください。
詐欺師の所在調査をしている探偵なんてほとんどありませんので・・・