水商売の女性との恋愛は
2021年03月5日
スナック、クラブ、キャバクラ等、名称は色々ですが、女性による接待を伴う酒場というのが噛み砕いた言い方でしょうか。
そんなお店に女性目当てに飲みに通う男達の物悲しい話に携わる事があるのが探偵の生業です・・・
ある職人の中年男性が、探偵事務所に浮気調査の相談に来ました。
通っているスナックに勤めている女性と半同棲になっていたのだが、今は少し疎遠になり、他にも男がいるのではないかという疑念から、調査をしたいというのです。
まず、ここに問題点があります。
他にも男がいるのでは? という疑念ですが、水商売の女性が自分以外に他に「男」がいるという言い方でも間違いではありませんが、他の「お客さん」がいるという表現が正解です。
ホステスさん達は、自分目当てのお客さんをどれだけ確保出来るかで、自分の収入が決まります。
なので、一人のお客さんだけを自分の専属にするような事はありません。
お客さんから達から人気がなくて、何人も自分目当てのお客さんを確保出来ないという人も居るので、全てのホステスさんが、何人もの専属客を抱えているわけではありませんが・・・
こういった現実を認識せずに、ホステスさんを自分だけの女だと勘違いしてしまう男性がこの世には存在します。
探偵としても、そういった現実を知ってもらう意味も込めて、調査はすべきだと思います。
そして調査をしてみると、案の定、何人も他にプライぺーとでもお付き合いのある「お客さん」が存在しました。
女性のアパートに車で迎えに来て、ドライブした後に食事をし、買い物したりパチンコしたりと、普通のデートをしているお客さんも居れば、女性が実家に帰るのに、駅まで送り、去り際に十万円位のお金を女性に渡し、抱き合って一刻の別れを演じた初老のお客さんも居ました。
おそらくは、もっと専属のお客さんはいるのだと思われます。
この事実を報告しますと、依頼人はわなわなと怒りとも悲しみとも、あきらめともつかない態度を見せ「やっぱりそういう女だったのか」というような言葉を発しました。
ここでも大きな勘違いがあります。そういう女だったかではなく、元々そういう事をするのが彼女たちの仕事であり、疑似恋愛をしながらお店に通わせるというのが目的であり、浮気でもなんでもないのです。
確かに、半同棲して男女の関係にもなったのなら、自分だけの女になってくれたのかと勘違いするかもしれません。
中にはホステスさんとお客さんが結婚するという例もありますので、全否定するわけではありません。
しかし、彼女たちが本気で自分だけを好きになり、他の男は店だけでの接待に抑えてくれるようにするには、女性を一生面倒見るつもりで貢ぎまくるか、逆に彼女たちからそうなりたいと思われるような富豪になるか、いずれにしても、全てはお金に掛かっています。
デートしても、食事はラーメン屋、遊技はパチンコ屋などという庶民的な付き合いで、自分の専属の彼女になってくれるわけがありません。
中には、絶世のイケメンで、逆に女性から養ってもらっているヒモのような色男もいますが、十人並みかそれ以下の容姿では、水商売の女性はお金でしか振り向いてくれないという現実を知るべきです。
そういった女性と深い仲になったからといって、他にも親しいお客さんが居たら、浮気している、酷い女だとか言い出すのはお門違いというものです。