なんでもやる探偵は怪しい探偵
2025年07月10日
どんな調査でも引き受けますという探偵社はごまんと存在します。
この「どんな調査」というのは、通常の場合「探偵業」の範疇にある調査というのが前提条件となります。
探偵の売り上げとは、探偵業としての業務となり、それ以外は雑収入のような形となり、本業以外の収入になります。
つまり、探偵としての仕事以外の仕事となり「どんな調査でも」という言い方は適正ではなくなります。
当然、探偵業以外の依頼を受ける事は特に問題はありません。
きちんと申告書内に入れて決算すればいいだけの事です。
ただこれは、探偵社内での事であり、社会的なモラルや依頼人との信頼関係、又は探偵に対する誤解が生まれるという害があります。
極端な例としては、映画や漫画などに出てくる潜入調査というものがありますが、現実にこれが出来る環境というのは限られてきます。
映画やドラマ等では、企業などに潜入している所から始まってしまうので、どうやって潜入したのかは物語の中から省かれています。
このどうやって潜入するのかというのがとても大事で、正式な企業の社員として潜入するのであれば、正当な面接などを潜り抜けて入社に合格しなければなりません。
さらに合格したとして、ある程度の規模以上の企業であれば、社会保険などに加入する義務がありますので、仮に潜入する調査員が所属する探偵社で社会保険に入っていたとしたら、所属先の移動手続きがありますから、前職は探偵社だと簡単にバレてしまいます。
小さい探偵社であれば、この問題は無いでしょうが、履歴書に記載する履歴などは正直には書けないのは同じなので、経歴詐称をして企業に入り込む事になります。
ではどうするのか? 嘘に嘘を重ねて、なんとか本当の身元を隠して潜入するしかありません。
これらの工作をする時点で、不法行為でもあり、相当の手間になり、潜入にかかる料金だけで莫大な金額となります。
ドラマ等では、依頼人が払う調査料金はほとんど出てきませんので、仮に企業に潜入出来たとして、そこからさらに調査が始まるのですから、スムーズに調査が出来たとしてもおそらくは最低でも数百万円の料金になるでしょう。
探偵なら潜入などは簡単に行え、料金もせいぜい数十万円程度だと思ってる人がほとんどで、そんな認識の中で潜入調査を頼めますかと電話してきます。
長々と説明した後、やっぱり依頼はあきらめるという結果がほとんどですから、当社では最初から当社では行っておりませんと伝えています。
公的な手続きを改ざんして違法に入社し、社内の文書などを違法に捜索し、依頼人が求める証拠を手に入れるなどという業務は現実にはあり得ないものになります。
唯一可能である環境といえば、その企業自体が依頼人である場合です。
それも幹部級や役員が依頼してきて、入社する手続きについては、依頼人側が適当に処理してくれるという状況であれば潜入調査は可能ではあります。
このように、潜入するには、その組織の内部の者に手引きしてもらうしかないのが現状であり、全く接点のない企業に入り込むなんて事は絵空事なのです。
これらは単なる一例ですが、この他にも、怪しい業務の相談をしてくる方はいらっしゃいます。
そんな探偵業以外の仕事の相談をなんでも引き受けてしまうような探偵は、探偵自体が怪しいので、違法な依頼をしてきた事を弱みとして、恐喝してくるかもしれませんし、依頼自体も適当に済ましたり、全く手を付けずに、料金だけせしめるという探偵も存在しています。
探偵業の届け出制度が無かった頃は、こんな悪徳探偵がごまんと居ました。そのイメージが残っているのかもしれませんが、現在でも違法な依頼をしてくる方がいらっしゃいます。











