怒りに任せて調査資料を捨てないように
2024年01月28日
だいぶ前の依頼の話ですが、奥さんの不倫による浮気調査の相談で、話が進んでいく上で、対象者のデータを頂きたいと申しましたら、何も無いと言われました。
結婚して何年ですか?とお聞きすると、十数年と言うので、写真の一枚位はあるでしょう?と問うと、捨ててしまったというのです。
SNS上に何か残されていませんか?と問うと、それも消してしまったと・・・
では、浮気相手の情報については?と問うと、それも消してしまい、嫁と浮気相手を想像するのさえ嫌なので、画像の類はほぼ消去してしまったとのこと。
さすがに奥さんの車のナンバー等については、記憶されていたのと、奥さんの職場は判明しているので、対象者情報がほとんど無くても調査にはなるという判断で依頼は受けました。
しかし、浮気相手の男性の情報は、おぼろげながらの記憶であり、少し前までは浮気相手の車の画像もナンバー入りで持ってたそうですが、それも消去したというのです。
この依頼人様は、このような気質の方なのでしょうが、調査をするに当たり、調査対象者のデータや資料を捨ててしまうのは依頼人及び探偵側においても、利する事はありませんし、不利益にしかなりません。
浮気調査の依頼人様は、我慢が大事です。
一番の我慢は、浮気されている事を知らんふりする我慢です。
調査する前に、浮気の嫌疑を配偶者にかけて問い詰めたり、不機嫌になって喧嘩したりしてはいけません。
普段通りの生活をし、浮気については全く気付いていないように見せかけるのが大事なのです。
この我慢に加えて、配偶者の行動によるデータの保存もとても大事です。
浮気相手とこんな場所に行ってたのかと思われるような証拠が出てきたとしても、それに気付いた素振りをしてはダメです。
そしてそのデータはスマホの写メ等に残しておく事が大事です。
もちろん浮気相手の画像等が手に入ったらそれは調査をする上でお宝的な資料となります。
これらを、けったくそ悪いと思って捨ててしまうのは自分に不利益になるだけの行為であり、愚かな事です。
浮気調査は、配偶者側から攻めるパターンと、浮気相手から攻めるパターンがあります。
配偶者が警戒しているようであれば、浮気相手の生活環境から調べるという方法もあり、浮気相手のデータを無くしてしまうと、調査の引き出しが少なくなってしまいます。
配偶者を尾行するのか、浮気相手を尾行するのか、どちらも可能であれば、調査の幅は広がり、証拠を得る可能性は単純に倍になります。
確かに浮気をされれば怒りが湧くでしょうし、子供が居れば親権や監護権等の問題も出てくるでしょう。
配偶者の裏切りによって家族が崩壊しそうになっているのに、被害者側が我慢しなくてはならないのも納得出来ないという心情も分かります。
しかし、敵に利するような浅はかな行為をするのは自分を不利にさせるだけです。
極一部にこのような調査対象のデータを消してしまう方がいらっしゃいますが、絶対にやめておくことをお勧めします。