過酷な気温に弱い撮影機器の未撮影
2023年11月30日
探偵は特殊な精密機械を使用して調査をするのが現代の主流となっています。
それが使えない環境の場合、旧式手法も出来る技術は兼ね備えていなければなりませんが、せっかくの文明の利器を使用しない手はありませんし、古風な調査手法にこだわるのはナンセンスです。
という事で、最新の機器を使用する探偵社がほとんどでありますが、そういった精密機器は過酷な気温の場合、使用不可となる場合があり、この場合は証拠撮影が無理ですので、ご容赦して頂くしかありません。
これまでの当社での経験では、極暑の時はほとんどの機器が正常に動きました。
ただ、真夏の炎天下にカメラ等を長時間直射日光にさらしていた事はないので、この場合はどうなるかは不明です。
しかし、証拠撮影の業務をしていく中で極暑日に故障した事はありません。
今後の温暖化による夏の高気温がどれだけ上がるか分かりませんので、将来的には夏にも故障する場合が出てくるかもしれません。
逆に真冬の極寒の場合にどうかといいますと、結論から言えば、カメラは故障する場合があります。
当社での経験では、完全に壊れるという事ではなく、一時的に撮影が不可能になるという事態になった事があります。
この日は、当時のシーズンで一番寒いと言われた日で関東地方の深夜はマイナス7度以下になりました。
深夜の暗がりでしたので、用意していた暗視カメラを使用して撮影したのですが、記録装置であるSDカードにデータが届かず、撮影出来なかった事例があります。
このような事態にならないように、撮影直前までは防寒布などで冷やさないようにしていましたが、どうしてもスイッチ類の所やレンズ部は撮影時には露出させないといけませんので、そこから冷気が伝導し、カメラ全体が冷えてしまったのでしょう。
零下という気温は、水が凍りだす温度ですから、自ら熱を出さないものはどんどん外気温と同じ温度になっていきます。
通常のビデオカメラ等は、モニターの熱のせいか、製品が優良なのかは分かりませんが、関東地方においての寒さで壊れた事はありません。
零下10度や20度、それ以下の気温になったらどうなるかは分かりませんが・・・
という事で、極寒や極暑の環境において、使用機器が故障してしまった場合においては、機器の耐熱限界を越えたという事になりますので、証拠が得られなくとも、調査員の責任ではありませんので、別の調査日に期待する事となります。
機器類が故障してしまうほどの気温となる日は、今の所、年に何回もありませんので、たまたま運が悪かったという事であります。