悪徳探偵の見分け方その4 行方調査
2023年09月26日
悪徳探偵は行方調査などの人探しにおいても悪辣な営業をします。
今回はその手口をご紹介しましょう。
手口と言っても、簡単なものです。
要は仕事をしないという事に尽きるからです。
人探しの依頼を受けても全く仕事をせずに高額な着手金や調査料を全額前払いでもらうという仕組みです。
裁判の判例にもありますが、家出した子を探してほしいという切実な思いから探偵に依頼し、確か三百万円ほどの調査料を全額前金で払ったところ、探偵が動いている様子が無い為、何度も問合せしたところ、様子がおかしいので警察に相談したら、ほぼ調査をしていない事が判明し、裁判に訴えた所、調査料を返金せよとの判決となりました。
前回までのブログで、悪徳探偵に騙されない為の用心として、絶対に前金で調査料金を全額払わないでおく事をお伝えしましたが、上記の例も同じです。
契約金のような形で着手金として少額を払い、後は成功報酬として行方が判明したら支払うという形が良いと思われます。
また、優良な探偵であれば、絶対に見つけられるという断言も出来ないのに、調査が完遂した場合の金額を前金で支払ってもらおうとはしません。
行方調査においては、色々なケースが考えられるので、最悪、どこかの秘境で亡くなっているという事も考えられます。
たとえば、富士の樹海の奥地で自殺をしていたとしたら、そしてその可能性を考えて富士の樹海を探しにいくという調査は現実問題として有り得ません。
登山で遭難した人を大掛かりな捜索で見つけられない場合もあるのですから、少人数の探偵が秘境で自殺している人を見付けるという業務を行うなんてことはナンセンスです。
秘境で自殺とまではいかなくても、ドヤ街やタコ部屋のような場所で偽名を使い、日雇い労働をしている失踪者も存在します。
これについても、現実の調査としては失踪者の写真でも持って虱潰しに聞き込みをするという気が遠くなるような業務となります。
もちろん時間も掛かりますから、莫大な調査料金が発生することとなります。
これらの事を面談時にきちんと説明し、調査をするにあたっての費用対効果を依頼人に検討してもらう必要があります。
相談に来たらなんでもかんでも調査しましょうと契約にとりつけるような探偵は悪徳探偵といっていいでしょう。
行方調査においてはその難易度はピンからキリまであり、簡単なものはあっという間に判明します。
その場合はもちろん安価な調査料金となりますし、逆の場合は高額になります。
とにかく前金で全額払うのはやめておきましょう。
そしてそう要求するような探偵は悪徳探偵の可能性があるので、すぐに契約しない事です。
悪徳探偵でも相談から見積もりまでは無料の所がほとんどですから、何社かあたってみても良いでしょう。