対象者に同情する事も
2022年08月9日
弁護士が犯罪者の弁護をしなけりゃならないように、探偵もどちらかと言えば被害者である調査対象者を調べるしかない場合があります。
弁護士も探偵も、やりたくない仕事であれば断ってもいいのですが、仕事ですからそうもいってられません。
とはいえ、弁護士のように明らかに犯罪者である者の弁護をする事が普通であるのと違い、探偵の場合は自分の判断で仕事を断る事は可能です。
逆に断らなければならない依頼は、ストーカーからの依頼やDV加害者からの依頼、またはその他の犯罪行為に加担するような調査の依頼は断らなければなりません。
ストーカーが、ストーカーをしたい対象の自宅や電話番号などの個人情報を知りたいという依頼を受ける事はストーカー規制法に加担する事になり、共犯者に近い事をする事になるので、それを知りながら依頼を受ける事は犯罪行為になるので依頼を受けるのは違法となります。
またDV加害者から、配偶者の所在の調査等を受けてしまうのもDV法の犯罪に加担する事になるので、即刻拒絶しなければなりません。
さらにその他の犯罪行為に加担する事になるような調査においても、依頼を受けて面談している時に犯罪の匂いがしたら依頼を受けないのが正当な営業をしている探偵といえます。
では、探偵が一番多く依頼を受ける浮気調査においてはどうでしょうか?
浮気・不倫・不貞行為とは違法行為になる可能性があるとはいえ、民事になります。
つまり刑法には関りがない違法行為という事です。
なので、決着は慰謝料や損害賠償のような金銭による解決が主流であり、それしかあり得ないともいえます。
そんな民事事件の不貞行為、つまり浮気・不倫ですが、探偵側の意見としては、これじゃ~不倫もしたくなるわと思うような案件がある事も知っておいてほしいと思います。
不貞行為は、婚姻関係にある配偶者が存在しているにもかかわらず、他の異性と性行為をする事というのが簡単な説明となります。
自分の家、自分の家でなくても帰る場所は安らぎが無ければ、外で赤の他人とヒリヒリした折衝をしている者にとって休める場所がありません。
家に帰れば、帰ったで、待ってた配偶者に罵られたり、虐待を受けるような状況、又はそれに準ずるような気の休めない家庭だったら、どこで休めば良いのでしょうか?
そんな環境の対象者をこれまでに何人も見てきました。
これじゃ~調査対象者も不倫でもするわと思うような案件を何件も見てきました。
何件かは、あまりにも対象者が哀れなので、依頼を断った事もあります。
業として探偵をしている者としては失格かもしれませんが、感情の方が優先してしまう事があるのが当社の悪い癖です。