投資詐欺の被害相談
2021年11月15日
預貯金より投資に目を向けてという政策が言われ始めてある程度浸透してきているようですが、まだまだ日本は貯金信仰が抜け切れていないようですね・・・
何十年も前は金利が数パーセントという銀行預金や郵便貯金の時代があり、ある程度高額な資産であれば、銀行に預けているだけで増えていきました。
現在での金利は0.00・・%という有り様ですので、預けているだけでは逆に赤字になります。
預金を引き出せば数百円の手数料が掛かりますから、引き出せば引き出すだけ赤字になっていきます。
0.001%の金利では、一千万円の預金で、年に百円・・・
一千万円では1%で十万円、0.1%で一万円、0.01%で千円、0.001%だと百円という計算になります。
という事は一億円だと、この十倍ですから一億円も預金していて、年に千円にしかなりません。
数回の預金の引き出し手数料で赤字になってしまいます。億の預金があったとしてもです。
となれば、投資をすれば、株なら配当金が出ますし、株単価が上がればそれだけ資産が増えます。
逆に株単価が下がれば、資産は減るというリスクはあるので、それを心配している方は多いのではないでしょうか。
このような不安から、投資に対して身構えてしまっているのだと思われます。
それはそれで、資産を守るという意識はとても大事なので良いことだと思います。
そうした方が多い中、逆に誰とも知らぬ者から、巨額の資産を得られるという怪しい勧誘に乗ってしまう人も中には居まして、被害に遭われてから、探偵に相談されてくる方がいらっしゃいます。
被害に遭ってからでは、詐欺師が逃げてしまっていますので、探偵でも容易に詐欺師を見つける事は出来ません。
元々、架空の会社を名乗っていて、会社の所在地も架空だったり、別の会社の住所だったり、営業マンも偽名なのはもちろん、お金の振り込み先も詐欺に気付いた時には消えている場合がほとんどです。
となれば、何から何まで偽りの情報では手掛かりが無く、詐欺師を探しようがありません・・・
警察も被害額が巨額だったり、多数の被害者が存在しないと、民事だからと取り扱ってもらえない場合が多く、どうしようもなくなって探偵に相談されてくるのですが、探偵が出来るのは良くて詐欺師の所在をつかむ程度であり、それ以上の事は出来ません。
さらに詐欺で取られたお金はほとんどの場合戻ってきません。
という事は詐欺師を見つけられたとしても、お金は戻ってこず、とはいえ調査料金は掛かってしまいますので、踏んだり蹴ったりになります。
こういう事にならないように、投資をするなら、自発的に行うようにするのが賢明と思います。
見ず知らずの人間が、見ず知らずの人に大儲けさせてあげようと思うかどうか、ちょっと考えてみれば怪しい事だと感じられるはずです。
逆に考えれば、すぐに分かります。
自分が赤の他人にお金を儲けさせてあげようと思いますか? そんな面倒くさい事をするなら、そしてそんな儲ける手口があるなら自分でやって人には教えないと思う事でしょう。
投資に目を向けるような政策は取られていますが、それは自分から自発的に行ってくださいという事ですので、他人からの甘い囁きには耳を貸さないようにして下さい。