対象者が哀れ・・・
2021年10月11日
浮気調査の相談を受けている時、本来であれば、浮気している対象者が悪いのですが、あまりにも相談者の対象者に対する扱いが酷い場合、対象者に同情してしまう事があります。
民事、刑事事件に関わらず、違法行為を犯したとしても、必ずその動機や因果関係を調べて裁判になるのは、やむにやまれぬ事情があったかどうか、又はそうせざるを得ない環境にあったかを確認する為です。
それによって、刑の重さが変わってくるのです。
民事の解決法は慰謝料などの賠償金、つまりお金で解決するのがほとんどです。
刑法に触れる行為ではないので、刑罰や罰金はありませんが、被害者にお金を払う事によって解決するという形をとります。
浮気による離婚問題も民事ですから、お金や生活環境の変化で解決するのですが、調停や裁判になった時はやはりどういう経緯で離婚に導かれたのかを聞かれます。
探偵においては、依頼人様の要望に応えるだけの業務ですから、対象者が浮気に至った原因等を知る必要はありません。
なので、聞く事もありません。※他社はどうかは知りませんが・・・
しかし、依頼人自ら話し出す事はありますので、その場合はとりあえず話は聞きます。
ほとんどの依頼人は、自分が悪いような事は言いません。わざわざ自分が原因で浮気されたという正直な人も珍しいので、言わないのが一般的です。
ただ、何をどう思ってか、自分の配偶者に対する酷い仕打ちを、自慢げに語りだす人も極々まれに存在します。
過去のある一例ですが、共稼ぎをしている夫婦の奥さんが相談者として来社されました。
浮気調査の相談ですが、お話し好きな人なのか、聞いてもいないのに、夫婦間の状況を話し出したのです。
奥さんは、キャリアアップの為に単身赴任をして資格取得をしたりする上昇志向の強い方のようで、自立できる収入があるとの事で、旦那さんよりも収入は多いらしいのですが、家には一円も入れずに、生活費は全て旦那さんがまかなっているというのです。
旦那さんよりも収入があるのであれば、折半とは言わずとも、少しは家庭に生活費を入れても良さそうなものではないかと思って聞いていたら、旦那さんからもそう言われたというのです。
そこで、女一人食わせる事も出来ないくせに何を言っているんだ?とか、他にも人格否定するような事を散々言ってやったと自慢げに言うのです。
薄ら笑いを浮かべながら、旦那さんを罵倒した状況をベラベラ喋るその姿を見ていると、ムカムカしてきました。
黙って話を聞いてあげていると、気分が大きくなってきたのか、依頼したいのだけどいくら?と横柄な態度に出てきたので、依頼は受けず、丁重にお断りしました。
探偵も人間です。イカれた者の依頼は受けない選択もあります。