成功報酬の契約には要注意
2021年10月7日
派手な宣伝をしている探偵社で「成功報酬」を前面に押し出している所があります。
「完全成功報酬制」「結果が出なかったら無料」「完全後払い制」これらの文言が代表的な宣伝文句ですが、依頼者側の認識と、探偵社側の認識に齟齬がある場合があります。
これは、依頼人を錯誤させるような行為なので、悪いのは探偵側の方です。
一般的に成功報酬といえば、自分の求めるものが手に入って初めて「成功」となり料金を支払うものと考えるのは当たり前です。
という事は、浮気調査でいえば、浮気の証拠が手に入った場合において「成功」となると誰もが考える事でしょう・・・
しかし、探偵側の「成功」は違います。
探偵側の「成功」とは、浮気調査でいえば、対象者の行動調査において、尾行や張り込みを失敗する事なく、契約した日数や時間において調査を完遂する事です。
この場合「浮気の証拠」が取れたかどうかは問題ではありません。
契約で設定した調査日において、対象者が浮気をしていなかったら「浮気をしていない」という証拠を得たというのが探偵が取得した結果です。
これを報告して探偵側は成功報酬を頂くという事になります。
この仕組みを、契約時にきちんと説明せずに、単に「成功報酬」を連呼し「結果が出なかったら無料です」と続け、重要事項の説明もそこそこにして契約させてしまうのは探偵側が悪いといえます。
元を正せば、ホームページやその他の宣伝媒体において、錯誤させるような誇大広告を出している所から問題はあります。
なので、全ての探偵がそうだとは言いませんが、成功報酬制を前面に出している所はトラブルになる可能性が高いので注意が必要だといえます。
とりあえず、依頼人を食いつかせるエサを撒くような宣伝をするのは程度の差はあるとはいえ、ある程度は仕方ないとは思います。
しかし、契約時に、この契約はこういう意味ですと依頼人との意思の疎通を取る作業は必要であり、これをしない事にトラブルの原因があるのだと思います。
当社では、行動調査系の業務においては、成功報酬制はとっていません。
時間制を採用しており、時間いくらの計算方法により、調査費が見積もられます。
そして半金が着手金で、調査後に残金を支払って頂く形式をとっています。
必要経費は、有料道路や駐車料金、公共交通機関の使用料、入場料がかかる場所などで、料金が発生した場合、レシートや領収書を提示して実費で最終清算としています。
なので、これまで契約や料金でのトラブルは一回もありません。