聖人君子の裏の顔
2021年05月17日
聖職者とは神や仏に仕える人だという認識ですが、人を教え導くという意味合いから教師も比喩的に聖職者と言われる事があります。
浮気調査の対象者になる職業の代表的なものがその教師です。
中には、まさに聖職者であるお坊さんや神主さんが浮気調査の対象者になる事もありました。
探偵をしていれば、こういう聖職者と呼ばれるような方の裏の顔を見せつけられる事もあるのは仕方がありませんが、あまり見たいものではないですね・・・
いくつもある事例の中から、一つだけご紹介いたします。
この事例の対象者は、元教師で、教師を辞めて塾講師として独立したとのことでした。
依頼人である奥さんが言うには、定年まで数年あったけど、権威ある立場になれなさそうだった為に、教師は辞めてしまったと思われるそうです。
営業的なセンスはあるようで、塾の施設は二軒所有しており、講師も一人雇っているようでした。
営業センスがあるので、メディアにも自分で売り込んだのでしょう。
地元新聞で名物講師として取り上げられたり、人生相談の番組を持ったりしていたようです。
元教師という事で、中学時代の教え子の女性と偶然なのか、自分から連絡したのかは分かりませんが、シングルマザーになっている元生徒の女性に塾の手伝いをさせ、生活の面倒を女性の子供共々見ているとのことでした。
自分の家には、まだ存命の老いた父母がおり、奥さんが面倒を見ているというのです。
実子達は、社会人になって独立していた為、養育関係は終わっているとはいえ、扶養家族となっている父母を本妻にまかせて、自分は若い元教え子と別宅で暮らしているという身勝手な行動をし、それを正当化して奥さんに当たるらしく、よくそんな私生活の男が他人の人生に口を出せるなと呆れたのを憶えています・・・
奥さんとしては、定年まで働いてから独立しても問題ないだろうと思ったそうで、それは退職金などの問題などからも当たり前の考えだと思いました。
一応、事業としては成功しているようなので、せめて実家にお金を入れているのであれば、まだマシだったのですが、それも無いとのこと。
呆れながらも、依頼人の要望通り、塾での様子を調査してきました。
作務衣と呼ばれる和服を着用し、名物講師のパフォーマンスは事前に聞いた通りで、元生徒の女性も塾内で、片付けや生徒の世話をしているように見えました。
授業時間が終り、生徒を送り出すと、対象者達も塾から別宅へ帰っていき、別宅の場所も判明しました。
調査は実に簡単に終わりましたが、依頼者である奥さんがとても気の毒に思えました。
自分の親も女房もほったらかしにして、生活費も入れず、若い女と別宅で暮らしているような自分勝手な男が、メディアや塾内で偉そうにしている姿に、人には裏の顔があるもんだと改めて認識させられました。
聖人君子にも裏の顔がある場合があります。
気を付けましょう・・・