探偵は便利屋ではありません。
2021年05月1日
探偵を本業で営業している探偵社は、探偵業としての業務以外は、軽微なもの以外はしません。
便利屋さんが、副業的に探偵業も行っている所があるので、勘違いされるのかもしれませんが、調査に関する業務以外の相談をされる事があります。
多いのがカウンセラーと探偵を間違っている方がいらっしゃいまして、調査の相談ではなく、人生相談で電話をされてくる方がいるので困りものです・・・
浮気調査や素行調査、行方調査などを依頼するかどうかでのご相談であれば問題ありませんが、単に悩み事のご相談をしかもフリーダイヤルでかけてこられては、こちらが電話代を払って愚痴を聞くという笑えない状態になってしまいます。
なので「調査のご相談ですか?」と初めに聞くようにするようになりました。
すると「相談だけなんですけどいいですか?」と言われる方もいらっしゃいまして、その場合は、「調査を依頼するに当たってのご相談のみ受け付けております」と対応しています。
酷いのは、便利屋さんと探偵を同じに勘違いされている方の場合でして、犬の散歩は依頼できるのか?なんて言われる事もあり、困惑してしまいます。
犬探しであれば、まだ良いですが・・・
確かに便利屋さんは、所謂何でも屋ですから、犬の散歩でも老人の将棋の相手でもするでしょう。
それと勘違いされている方がいらっしゃるようですね・・・
この程度の業務でしたら、暇な時だったら報酬を頂いで、便利屋さんの代わりをしても構いませんが、家の掃除とか庭の草刈りはとても無理です。(笑)
便利屋さんの中には、ポスティング(チラシ配り)も行っている所もあるようで、これはさすがに真似できませんね。
お店のチラシではなく、怪文書の場合等は、ポスティング会社では扱ってもらえないので、便利屋=探偵に依頼という構図になるのでしょう。
近くに便利屋さんがあるので、当社にはこういった相談が入るのだと思いますが、他の探偵社にはあまり無い悩みかもしれません。
探偵社の中には、どんな依頼でも受けますという謳い文句を宣伝している所がありますが、お金になればどんな事でもやってしまうという意味で言っているのか、疑問です。
だいぶ前の話ですが、ある大手探偵社が、業務の一つに「特殊工作」というものをあげて、ホームページで宣伝していたのを憶えています。
その探偵社に外注で契約していた探偵さんと話した時に、依頼人が指定した対象者にどれだけ近付けるかという、意味の分からない依頼が入ったそうで、五人の調査員が対象者にみんなでぶつかっていくというコントみたいな仕事をしたと言っていました・・・
一番近付けた人には、割増の報酬が出ると言う信じられない依頼だったそうです。
おそらくは、体当たりしろとかいう依頼をすると犯罪になると思った依頼人が、一番近付けたらという条件を出せば、体に当たっていくだろうと考えた上での依頼だったのでしょう・・・
この他にも、特殊工作と称して、犯罪行為と言われても仕方のない業務をしているという話を聞いた事があり、探偵としての矜持はないのかと愕然とした事があります。
原則として、探偵は調査に関する業務をする仕事です。
それ以外は便利屋さんか、専門の業者にお問い合わせして頂くのがよろしいかと存じます。