全員同僚
2021年04月16日
先日、ある浮気調査で応援を頼まれた案件の結果が出たとの事で、結果を教えてもらいました。
依頼人は、妻と同じ会社で働くサラリーマンで、奥さんはその会社で部長の秘書をしていて、その部長が浮気相手として怪しいと言う事での調査依頼でした。
これが事実なら、不貞行為の関係者が全員会社の「同僚」という事になります。
部長の奥さんを除けばですが・・・
依頼人は、奥さんの車にGPSを設置しており、リアルタイムで位置情報を検索できるとの事で、奥さんの車での移動については、調査員に逐一連絡を入れるという設定で調査計画が立ちました。
しかし、これまでのGPSの移動履歴を見ますと、奥さんの車は駐車場に長時間停車している事から、浮気相手の車に乗り換えて移動していると思われました。
依頼人は自分でその駐車場を張り込み、奥さんを迎えに来た車を見て、愕然としたそうです。
なんと、自分よりも後に入社してきた後輩で、会社の部長だと言う事が判明したからです。
自分と不倫カップルの二人は、毎日同じ会社に通っている同僚であり、同じ階では無いそうですが、同じ社屋で仕事をしており、エレベーター等では、一緒になる事もあるらしく、よくもこんな身近な人間の配偶者と不倫できるなと思い、複雑な心境になったそうです。
その駐車場は高速道路の入り口付近にあり、部長の車に乗った奥さんは、その車で高速道路から上り方面へ行ってしまったとの事でした。
GPSの位置情報では、待ち合わせ場所は毎回同じ駐車場という事で、我々はその駐車場を監視し、部長の車が現れたら、尾行するという設定で、張り込み場所で対象者達を待ちました。
そこにのこのこと不倫カップルは現れたので計画通りに尾行を開始しました。
すると、おなじみのインターチェンジの降り口付近のラブホテルが乱立している所へ向かっているかと思いきや、インターチェンジを降りてからも走行を続けていました。
不思議な事に、インターチェンジを降りてからは、大通りは走行せず、国道から一本外れた脇道を走っているのです。
警戒しているのかとも思いましたが、その脇道の先にはラブホテルがあり、そこに入っていきました。
ラブホテルは道路の左側だった為、左折してホテル内に入る時に、助手席の奥さんの画像が取れると、カメラを構えていると、助手席には奥さんは乗っておらず、運転席の後ろに乗っていて、スモークガラスで姿が見えない状態でした。
こうなると、出て来る時も同じで、車内の人物を撮影する事は無理でした。
しかし、ホテルへの出入り時の人物撮影は無理でも、車への乗り降りの撮影は出来たので、普通に考えれば、途中で奥さんを降ろして、別の女性とホテルに入ったという事は考え辛く、証拠となりうるものではあると思われました。
ここまでが当社が応援した調査内容ですが、この先は、依頼人の希望により、依頼人が調査に同行する事になったそうです。
そして車のホテルへの出入り撮影は前回同様行い、今回は駐車場へ戻った所を依頼人が現行犯で詰め寄るという事にしたそうです。
全く警戒していなかった奥さんと部長は顔面蒼白になり、部長は最敬礼で頭を下げっぱなしになり、謝り続けたそうです。
ここから先は当事者同士で話し合う事になり、探偵の出番は終了となりました。
しかし、不倫相手は身近な所に存在しているというのは、経験上何度も見てきていますが、本件も超身近な間柄同士であり、全員同僚というため息が出るような話でした。
この後関係者がどうなるのかは、知る由はありませんが、とても気まずい職場環境となるのは間違いないでしょう・・・