探偵がやらない業務
2021年03月24日
探偵業法が施行されてからは、だいぶ減ったのですが、どんな依頼でも受けてしまう、又は自分から宣伝して探偵業に当たらないような仕事をしている探偵が存在していますが、それらは「真っ当な探偵」とはいえない業者なので注意してください。
探偵の基本的な業務は「行動調査」が主となります。その他は「行方調査(人探し)」「身上調査」等が基本業務であり「ストーカー対策」や「近隣トラブルの対処」「盗聴器発見」「各種情報調査」等は亜種の仕事といえるでしょう。
上記の基本的な業務以外を行っているとしても、それが社会通念的に正当な請負業務のようなものであれば、雑収益として問題ないとは思いますが、不当な業務と思われる仕事をしている探偵が存在します。
その代表的なものが、一時、社会問題にもなった「別れさせ屋」です。主に不倫をしている夫と浮気相手を別れさせるという仕事ですが、これは探偵とは全く関係のない仕事であり、探偵業として営業している者が行うような業務ではありません。
業界でも問題視され、各探偵協会団体も「別れさせ」業務をしないように探偵業者に指導していた時期もあります。
そういう経緯を経て、現在では、探偵が別れさせ屋もやっていると宣伝している所はあまり見られなくなりましたが、まだ一部残っているようです。
別にどんな仕事でも法に触れなければ営業して構いませんが、依頼人とトラブルになっている件数が多い事から、別れさせ屋という仕事については疑問があります。
次に問題視された仕事が「復讐代行」のようなものです。「あなたの恨み晴らします」等という宣伝文句の元に、恨みを抱えている方の代わりに、相手を制裁するというもののようですが、ほとんどの行為が違法行為に当たると思われ、探偵がどうこう言う前に、誰もがやってはいけない業務です。
盗聴器発見業務は、探偵業務とはいえないかもしれませんが、主に探偵が行っている業務であり、探偵とは名乗らずに、盗聴器発見業務に特化した業者も存在していて、これについては特に問題は無いのですが、逆の依頼が入る時があるので注意が必要です。
それは第三者に盗聴器を仕掛けて欲しいという依頼です。依頼人自身の家や企業が社内に仕掛けてほしいというのであれば、話によっては正当性もありますが、他人の家に盗聴器を仕掛けるのは完全な違法行為ですので、やれるはずがありません。
ドラマ等のフィクションの世界ではよく目にする行為ですが、現実の探偵は絶対に受けない依頼です。
この他にも、探偵が受けない依頼はたくさんありますが、主にこれらについては、真面目に営業している探偵は行っておりません。
探偵業法が施行されて、探偵という職業が正式に認知されたとはいえ、探偵に特別な特権が与えられたわけではなく、あるとすれば、尾行や張り込みを業務として行うので、違法行為にはならないという程度です。
その他は、一般的な法律に照らし合わせて業務を遂行しなければならず、一般人となんら変わらずに法を守って営業しています。
なので、前述したような別れさせ屋だの復讐代行、盗聴器の設置等を平気で行っている探偵業者は、悪徳探偵ですので、注意をしましょう。
そして真面目に営業している探偵社は、そういった違法行為を伴う依頼は絶対に受けません。