不倫されて暴力
2021年03月8日
息子が嫁に不倫されて激昂して、暴力を振るって、傷害事件となってしまい、不倫問題がかき消されてしまいそうなので、どうにかしたいという相談が以前ありました。
こればかりはどうにもならないので、事の現実を伝えるだけになりました。
不倫・不貞行為は、民法では不法行為となりますが、刑法には触れないので、刑罰を与える事はできません。
ましてや、個人で私刑を与える事などできるはずがありません。
私刑については、刑事事件においても、自力で解決するのは法律で許されていないので、全ての事件において許されていません。
なので、不貞行為をされた場合は、民法に則って解決するしかないのです。
民事事件の解決方法は、ほとんどの場合、慰謝料や損害賠償と呼ばれる金銭での解決となります。
実力行使による罰を与える行為は司法機関でも民事の問題では行えません。
ここで、話は戻りますが、話の主の息子さんが、お嫁さんに暴力を振るい怪我をさせてしまった行為は、全く持って浅はかな行為であり、やってしまった以上、取り返しはつきません・・・
今回の事例は、被害届まで出されているので、起訴されるかもしれないのです。
となると、お嫁さんと示談でもして、賠償金を払うなりしないと、刑罰を食らってしまう恐れがあります。
初犯なら実刑を食らって刑務所行きとはならないとは思いますが、怪我の度合いによってはどうなるかは分かりません。
こうなると、俄然、お嫁さん側に有利な展開になってしまいます。
当然、不貞行為については不問にするというような条件を提示してくるでしょうし、元々は加害者だったお嫁さんが被害者にすり替わり、自分の犯した行為はもみ消せる立場に早変わりとなります。
相手の男に対してはそれ相応の事は考えていたでしょうが、夫婦間では、不倫したから慰謝料を払えという考えには中々ならないのは分かります。
以前なら、家庭内での軽微な暴力では警察も動かなかったので、そういう古い考えもあったのでしょう。
しかし、現在はDV法が施行されており、男女問わず、家庭内で暴力的な行為をしたら処罰される法律が整備されています。
こういった世の中の機微を気にしないで生きていると、とんでもない不利益を被る行為をしてしまうという典型的な事例といえます。
老齢の母親と叔父さんが一緒になって、探偵事務所にどうにかしてほしいという相談に来るのも、ピントがずれています。
上記の事柄を説明しても理解出来ずに、元々の被害者がなんで虐げられてしまうんだと、こちらに当たり散らしてくる始末・・・
子も子なら親も親、親族みんなで世間知らずという事なのでしょう。
事の道理が理解できない人には現実を伝えても無駄だという事を再認識させられた一件でした・・・