便利屋と探偵
2021年02月21日
便利屋という職業があります。個別の職種に限らず、雑用をこなしてくれる、まさに便利な業者さんとして、皆に便利がられている大事な仕事と思います。
この便利屋さんですが、言い方を変えれば「何でも屋」という事になると思われます。
庭の草刈りや部屋掃除、風呂掃除、台所掃除、雨漏り直し、犬の散歩、車の洗車、どんな雑用でも頼まれればこなすという、何でもやりますという仕事です。
上記の業務は、一般的な家事と呼ばれる作業ですが、中には探偵業の部類の仕事の依頼を受ける便利屋さんもいるようです。
「業」として、継続して探偵業、つまり「尾行や張り込み、聞き込みを伴って情報を得る」という業を行ってしまうと、それは無届で探偵号を行ったとして罰せられてしまいます。
なので、単発で探偵業のうわべを取り繕っても、それは問題にはなりません。
しかし、何度も探偵業の業務の依頼を受けている場合は別になります。
さらに、探偵の経験があって、便利屋をやっているなら別ですが、便利屋が一から探偵業を行おうとするとトラブルになります。
当然ですが、素人なので、調査を失敗します。さらに横の繋がりが無いので、プロの探偵ならすぐに得られる結果を得ることが出来ません。
という事で、依頼人とのトラブルに発展する事は多々あるようで、そうならない為に、プロの探偵に技術を習得させてもらおうと、一時的に探偵学校に入る人も居れば、図々しく、調査現場に同行させてほしいと言ってくる便利屋さんも居ます。
もちろん、無償で勉強させてほしいと言ってきますが、探偵の仕事は一発勝負がほとんどなので、素人を引き連れて、現実の調査現場に乗り込むことはとてもリスクになります。
探偵学校を経営している探偵社でも、本物の調査現場に探偵学校の生徒を連れていく時には細心の注意を払う事は言うまでもありません。
探偵学校ですらこのようにシビアに対応しているのですから、一般の探偵社に、無償でいいですから、調査に同行させて欲しいと言っても、了承される事はほとんどないでしょう・・・
どうしても探偵業もやりたいというのであれば、どこかの探偵社に一定期間勤務して、本物の調査を実践して技術を得るのが望ましいと思います。
また、そういった期間が取れないのであれば、探偵学校に入って基本的なスキルを身に着けて、あとは自分自身で技術を昇華させたり、情報屋との繋がり等を頑張って得るようにするしかないでしょう。
当社も以前、便利屋さんに応援を頼んだ事がありますが、それはそれは酷い有様になった経験があります。
便利屋さんは便利屋さんの仕事を追求した方がいいのではないかと個人的には考えてしまいます・・・