夜明け前が一番寒い
2025年10月14日
一日において、気温が一番下がる時間はいつかというと、草木も眠る丑三つ時と思われるかもしれませんが、実は明け方付近が一番寒いのです。
徐々に日が昇ってくるのだから、少しずつ気温が上昇するような気がしますが、日の出の直前が一番寒い。
現実にそうなのですから、これは紛れもない事実です。
探偵をしていると、夜から明け方、早朝に調査対象者が家を出るまで張り込みをする事はしょっちゅうです。
となると、気温の変化に対応する身なりをしていないと、寒い時期は凍えてしまい調査になりません。
ベテランの探偵であれば、前日の夜に薄着でいられる気温だとしても、季節的なものを考慮して明け方の気温に耐えられる装備をするものです。
真冬であれば、日中から厚着をしているので、深夜の保温対策を考えますが、季節の変わり目の場合、油断してしまう初心者探偵がいます。
若い人であれば、耐えられるでしょうが、年配になってから調査員になった人においては、寒さは体にこたえるので、探偵をあきらめてしまう人も出てくる事でしょう。
このように、探偵とは、テレビや映画、漫画に出てくるようなカッコいい人物ではなく、地道に業務をこなしている人達なのです。
名探偵コナンのような、警察と連携して捜査をしたり、悪い組織と対峙したりなんてのは、まさにフィクションであり、またスパイまがいの事をするような事もほとんどありません。
迷彩服を着て、木登りをしながら撮影をしたり、地べたに這いつくばって決定的瞬間を長時間待つ、夏の猛暑の中、エアコンも無しに張り込みを続けるような過酷な業務の繰り返しです。
藪の中に入れば、害虫に刺されたり、蜂に刺される危険や毒蛇に噛まれる危険すらある危ない仕事です。
そういった天敵のようなものから身体を守る事は事前の準備で出来ますが、暑さ寒さにおいては、どうにもならない事もあります。
特に暑さにおいては、寒さよりも耐え難いものがあります。
暑さの場合、素っ裸になったとしても、暑いものは暑いのでどうしようもありません。
都会の探偵さんであれば、屋外での立ち張りは命の危険すらあるでしょう。
今現在は、秋に差し掛かっている時季です。
日中は良い気候ですが、深夜から明け方にかけては寒くなる季節です。
ベテラン探偵ならそれに備える準備をしていると思われますが、ルーキーには分からない部分です。
身に染みて憶えろという方針の探偵社もあるとは思いますが、いち早く一人前にするのも指導と思われます。
自分の勤めている探偵社の社風をいち早く見定めて過酷な境遇に遭わないようにするのも探偵の資質といえるでしょう。











