調べて結果を出すのが探偵
2025年02月19日
探偵社に電話してきて、又は面談時に探偵に質問したら、何でも的確な返答が返ってくると勘違いされている方がいらっしゃいます。
まず、一番困るのは、調査をする前から結果を聞いてくる依頼人です。
あの地域のアパートの相場はいくらなんだ?と聞かれても、不動産ならともかく、探偵が全地域のアパートの家賃相場を知っているわけがありません。
一般論として、間取りや築年数を提示して頂ければ、おおよその相場は答えられるでしょうが、どこそこの地域でと言われても、即答する事はできないでしょう。
探偵は調査をしてその結果を伝える仕事です。
調査をする前に結果が知りたいのであれば、この世のすべての知識がある博識な方に相談に行くことをお勧めします。
こういう勘違いをされている方は、テレビや小説の探偵が頭にあって、あらゆる知識を持った探偵が推理して問題を解決していくというイメージがあるのではないかと思います。
探偵への勘違いの多くは、上記のようなもの、つまりフィクションの世界の探偵と現実の世界の探偵をごちゃまぜにしているのが原因と思われます。
ドラマや漫画で良く出てくる、警察と協力して犯人逮捕をするような探偵はこの世には存在しません。
探偵自身が犯罪に巻き込まれて、捜査に協力するという事はあるかもしれませんが、全くの第三者である探偵が、警察の事件捜査に絡んでくるなんてことはあり得ませんし、警察が探偵に協力を求めてくる事は絶対にあり得ません。
探偵といえど、民間の一般人です。
探偵業の届け出を出せば、探偵業務を行えるというだけで、特になんの権限も与えられてはいません。
海外では探偵が免許制になっている国もあるようで、こういう制度の場合は警察ほどではないにしても、調査権限が与えられているようですが、日本においては何もありません。
ただ、探偵業というものの根幹は尾行や張り込みを伴った調査をするという定義がありますので、依頼を受けて対象者を尾行張り込みをするのは認められています。
探偵ではないものが尾行張り込みをすると付きまとい行為となりますが、探偵の場合は業として行っているので、そこは回避できるというただ一つの権限があるだけです。
それ以外は合法的に調査をするのですから、調査の知識さえあれば、素人でも可能ではあります。
話はそれましたが、探偵には色々なデータベースがあるのは事実です。
これは長年にわたって、蓄積したデータを積み重ねてきたものであり、自社にあるものもあれば、取引先から取り寄せるものもあります。
これらは、当然のごとく有料で提供するものでありますから、電話相談や面談時に無料で提供できるものではありません。
人探しなどでよく使うデータベースですが、電話で矢継ぎ早に、どこそこに住んでいた誰々がどこに行ったか教えて欲しいと電話口でせわしなく要求してくる方がまれにいらっしゃいますが、探偵はボランティアではないので、電話で調査結果を無料で提供するはずもなく、探偵を一体なんだと思っているのか?と疑問に思う事が度々あります。
探偵は、依頼を受けて契約し、要望通りの調査をしてその結果を引き渡すのが仕事です。
結果もそうですが、調査手法等もお答えする事は出来ませんので、勘違いのないようにお願いしたく思います。