近隣トラブルが無敵の人だった場合
2024年10月15日
探偵に寄せられる相談の一つにトラブルの証拠を取得して欲しいというものがあります。
主に近隣トラブルになりますが、雇用関係のトラブルや職場でのトラブルなども少ないながらもあります。
こういったトラブル相手がいわゆる無敵の人だったらどうしたら良いのか、これはとても悩ましいところになります。
職場等でそこそこの地位に就いていたり、その職場で生活が成り立っている人の場合は、無敵の人とまではいかないので、やりようがあります。
しかし、近隣トラブルの場合、無職だったり、前科者だったりして失うものが無い者、つまりネットスラングで「無敵の人」と呼ばれる人だったら加害行為の証拠を取ったとしても解決には難しいものがあります。
なぜ無敵なのかと言いますと、まさに失うものが無い状態で、なんでもやり放題だからです。
そして多少の知恵があり、一発逮捕という行為まではなかなか行わず、警察からも注意程度で済まされる事を何度も繰り返す場合が多くみられます。
例えば、意図的に大掛かりに物や建造物を壊したら器物損壊罪になりますが、塀や壁に落書きされたとか、植木鉢を壊された程度だと警察も中々逮捕までにはいかない事が多く、最終的に警察が逮捕するとまでになるのには、年単位か加害行為の回数の多さ等が逮捕要因となるようです。
しかし、何百回も繰り返されたり何年も繰り返さされたら、たまったものではありませんね。
一回だって、理不尽な加害行為をされるのは誰もが嫌なのに、逮捕要件になるまで我慢するしかないのはとても辛いでしょう。
そして我慢に我慢を重ねて加害者が逮捕されたとしても、その量刑はそれほど重くはなく、数か月から重くても一年か二年前後で刑務所から出所してくる事になります。
同じ近所にまた戻ってこられたとしたら、さらに逆恨みが入って、嫌がらせでは済まない事をされる可能性もあります。
最悪、命を失うかもしれません。
日本は法治国家ですから、自分で私刑を行う事は出来ませんから、やられる前にやってしまうという事は出来ません。
なので警察に頼むしか解決法が無いというのも現実です。
ただ、同じ場所に居住し続ける場合での話ですから、トラブル相手が刑務所に入っている間に引っ越してしまうという手もあります。
しかし、アパートや賃貸住宅、手放しても良いような古い家なら引越しも検討の余地もあるでしょうが、まだ新しく建てたばかりの家だったり、職場や家族の学校など色々な要因があって、引っ越しは最終手段として考える事になる場合が多いでしょう。
そして引っ越しは、金銭的に余裕がないと無理な事でもあります。
ただ、命には代えられないので、頭のイカれた奴のそばで生活し続けるよりかは、納得はいかないでしょうが、引っ越ししか解決法は無いかもしれません。
昔社会問題になった騒音おばさんの近所の人達も何軒かは引っ越されたようです。
正直、被害者の立場からすれば、やってられない話ですね。
何の落ち度も無いのに、頭のおかしい奴から目を付けられて、引っ越しで高額な出費をしなければならないのは・・・
なので、トラブル相手が失うものがある人なら、トラブルの証拠取りをしても良いでしょうが、失うものが無い無敵の人と思われる場合は、監視カメラで証拠を取っておきながら、引っ越しも考慮する事が解決策となります。
正直、探偵の出番はあまり無いといえますね。