探偵はカッコいいは単なる幻想
2024年08月20日
先日、ある取引先の営業から、所長さんの仕事はカッコいいですねと言われました。
そう見えますか?と問うと、カッコいいと思いますよとのこと・・・
こういった探偵に対する幻想を持たれてしまうのは、映画や小説の世界と現実がごちゃ混ぜになっている人が相当多いという証明ですね。
探偵にどんなイメージがあるのかというと、警察と協力して事件を解決したり、怪しい組織と対決してアクションシーンが出て来るとか、潜入調査してスパイ紛いの行為をするとかではないでしょうか?
ハッキリ言って、こんな事はほぼほぼ無いと言い切っていいでしょう。
まず警察は探偵を鼻にもかけていませんし、事件の協力を依頼してくるなんて事は絶対にあり得ません。
なので、難事件を推理して解決する探偵なんてものこの世には存在せず、単なる小説家が作ったフィクションの世界の出来事です。
ドラえもんがこの世に存在していないのと同じ事ですね・・・
テレビアニメや漫画の探偵を見て、それが現実に存在していると思っているなら、中二病と言われてもしょうがないです。
本物の中学二年生なら仕方がありませんが、いい歳したオッサンが探偵がカッコいいなんて言っていると、この人は大人になりきれてないんだなぁと思ってしまいます。
確かに、本物の探偵と接触する事なんてほとんどありませんし、依頼する事も世の中のほんの少数の人だけですので、実際の探偵業務がどうなっているのか知らないのはしかたがありませんが、フィクションの世界と現実の世界の区別がつかないのは困ったものです。
という事で、探偵なんてカッコ悪いっていうのが実情です。
やってる業務のほとんどが浮気調査であり、尾行や張り込みが主な業務です。
張り込みをしていれば、不審者扱いされて警察を呼ばれたり、害虫に刺されながらガサ藪の中で何時間も撮影していたり、真夏には命懸けで熱中症と対決しています。
決定的瞬間を撮影するのに、公衆便所の屋根に登ってカメラを構えたり、植木の下で這いつくばってシャッターチャンスを狙ったりと、現実はカッコいいどころかカッコ悪く、しんどい業務なのです。
乗ってる車は目立たない大衆車、調査員の格好は地味で居るのか居ないのか他人には分からないような服装なのが本物の探偵です。
黒いスーツに赤いシャツ、ハットを被り、海外製のスクーターを乗り回しているなんていう探偵物語みたいな探偵もほぼほぼ存在しませんが、こんなフィクションのドラマに憧れて探偵になったアホはコスプレみたいな事をしている場合があるのでゼロではありませんが、私が知っているこのコスプレ探偵さんはわずか一、二年で廃業してしまいました・・・
これが現実です。
キツイ、危険、カッコ悪いの3K業界、それが探偵業界なのです。