靴磨きの少年が投資の話をしたら
2024年07月12日
投資の世界の格言のような話で、ある資産家が靴磨きを少年に頼んで磨いてもらっている時に、投資をするような種銭すら無い少年が投資の相場の話をしてきた時に、こんな子まで投資の話をする状況は恐ろしい状態にあると直感し、持っている株を全て現金化した所、ほどなくして大暴落が起きたという本当かどうかは分かりませんが、例え話のような格言があります。
三十年以上前の日本のバブルの時も、日経平均は40,000円弱を付け、土地ころがしも含めて熱狂状態になり、日経平均は80,000円に達するだろうと言う専門家も居たほどでした。
しかし結果は周知のとおり、バブルは弾け、日経平均80,000円どころか、大暴落し、土地の値段も急降下したのでした。
皆が金を持っているので、電車で帰るなんてことは無くなり、10,000円札を振りながらタクシーを呼んで、お釣りはもらわないなんてのが当たり前になっていました。
毎週末には半裸の女性がお立ち台に上がり、扇子を持って踊り狂うという年中祭りのような時代がありました。
こんな狂騒状態がそう長く続くわけもなく、日本はあたと言う間にデフレスパイラルに陥り、今に至っています。
このような土地バブルによって超がつく好景気だった時と現在は違うので、バブルではなく、日本がやっとデフレから抜け出した証拠なので、現在の株高は当然の値上がりだという専門家もいます。
しかしどうでしょう、株が上がったら給料も上がるのかといえば、上がる企業は大企業ばかりで中小零細企業は給料が上げられるほどの景気には至っていないようです。
もちろん投資の世界は半年から1年後、もっと先を見据えての投資ですから、今現在ではなく将来的な好景気が待っているという観測もあります。
ただ、その観測をして日本株を買っているのは海外の投機筋や個人投資家が多く、中国が破綻しそうなのを見越して日本に移ってきたのと、ヨーロッパが停滞しているので日本に投資家が移ってきたのが大きな要因であるので、日本全体が潤うような好景気になる気配が無いと見るや、海外投資家は、あっという間に高値圏で利益確定して逃げてしまうでしょう。
となると高値圏でもっと上がると見込んで投資を始めた初心者たちは含み損を抱えたまま塩漬けにしておくしかなくなります。
まだ若いうちなら将来的な展望をみこして、買った株をずっと持っているという手段もあるでしょう。
過去のバブル崩壊時に莫大な含み損を抱えてしまい塩漬けにしていた人が現在大儲けしたという話も現実にありますから。
ただ、若いと言っても、資産の大半を投入してしまったら、いざ金が必要となった時に、含み損の状態の株を損益確定のような形で現金化するはめになりますので、資産の投資率はよく考えなければなりません。
また、現金だけでは老後が心配だと投資を始める老人がいらっしゃって、それを煽る投資の世界の連中も居ますが、リスクがある投資を、定年後の老人にさせて、何もしなければ大きく減らなかった大事な資産を減らしてしまい、余計に老後が苦しくなってしまうという事もあるので、自分の寿命と相談して投資をしないと大変な事になります。
インフレになりお金の価値が下がったとしても、死ぬまでに必要な資産があれば良いので、無理に投資で増やそうとしなくても良いのです。
投資のとの字も知らないような者がテレビで投資の話をするような番組を最近見かけますが、これが靴磨きの少年の話ではない事を祈るばかりです。