嘘つきと泥棒はセット
2022年08月22日
探偵をしていると、嘘つきをよく見かけます。
まぁ不倫をしている者は正直に話す事は出来ませんから、嘘をつかない訳にはいかないので、当たり前といえば当たり前なのですが、浮気調査以外で、ある人物調査をした時に、その者の評判を聞くと、手癖が悪くて、大学もそれで退学になったくらいのツワモノらしく、嘘も平気でつくというレッテルをはられていました。
その対象者と接する機会を作り、ある言質を取ろうとした時に、こちらは事前情報で知りえている話をしているにも関わらず、全くの嘘を言うのです。
企業の営業同士という設定だったので、本音を明かすわけにはいかない事情があるにせよ、互いに同じ情報を共有しているはずの事柄すら、嘘をつくのには、とても驚愕したのをおぼえています。
その対象者の業界は、色々な協会に属しており、その協会ごとに年一で研修旅行と称した親睦旅行が開催されます。
協会といっても、同業者の集まりですから、商売敵であり、談合の時には口から泡を吹きながらの舌戦になるのに、一緒に旅行に行くと聞いた時には、どんな神経をしてんだこの業界の人間たちはととても奇異に感じました。
その営業マンは、業界の旅行にまで行かされるほど会社からは信頼され、仕事もそこそこ得てくるという所謂やり手の営業と言ってもいいかもしれません。
仕事ではそれでもいいかもしれませんが、一般社会では許されざる事もあります。
ある他の企業の重役からの情報では、かなり前の話になりますが、あるアジアの国に海外旅行をし、繁華街の免税店に行ったときに、ブランド品の財布を堂々と盗んだ所を見せられたと言っていました。
手口は、商品の長財布の上に、自分の長財布を乗せ、二つ合わせて背広の内ポケットにしまい込むというものだったそうです。
手慣れた手つきで、何事もなかったように、近くの階段を下りて行ったらしく、呆然と見ていた同業者の者達は、何やってんだ?という顔をしたのですが、いいから早く逃げるぞという感じで、早く階段を降りてこいという仕草をしたそうです。
免税店の店員が、ここにあった商品を知らないですか?と狼狽している様子がとても気の毒だったと、証言者は言っていました。
嘘つきは泥棒の始まりということわざがありますが、さすが太古から続く、人間の遺伝子は凄いなと感じました。
息を吐くように嘘をつくこの対象者を見ていると、窃盗をする所は捉えていませんが、彼を知る古い知人たちの評判は間違いないと確信しました。
という事で、嘘をつく者は泥棒もする、泥棒をする者は嘘もつくと思って間違いありません。
100%両方がセットだとはいいませんが、気を付けるに越したことはありません。
現に、他の横領癖のある人物の場合、過去に何件も色々な団体の金を横領しているという前科があるのは皆の周知の事実なのですが、またそいつに金を任せてしまい、同じ目に遭っているという現象を確認しました。
どれだけ謝ろうと、どれだけ改心し二度としないと誓おうと、泥棒と嘘つきは死ぬまで治らないのが現実です。
この人は、つまらない嘘をつくな~と思ったら、何か盗まれないように気を付けましょう。
逆に何か盗んだ事がある人の場合、言っている事は嘘じゃないかと疑いを持った方が良いです。