債務者の捜索
2022年06月22日
お問い合わせの多くに、債務者の捜索が有ります。
簡単に言えば、お金を貸した相手が逃げてしまったので、居場所を知りたいという相談です。
この所在調査については、大きく二つに分かれます。
一つは、借金を背負って逃げたとしても、逃げた先できちんと住所の移動をしており、社会保障制度にも加入しているケースです。
二つ目は、全てを投げ捨てて、住所もそのままに名前まで変えて逃げたケースです。
細かく分ければ、この二つの中間のものや、雑多に分かれますが、大きく分ければ、上記の二つになります。
前者の方は、何らかのイレギュラーが無ければ、ほぼ簡単に居場所を見つける事が出来るでしょう。
しかし後者の場合は、程度にもよりますが、困難な調査になる事は間違いありません。
そして前者の場合は、仕事もしていて収入もある場合が多いので、所在を突き止めれば、借金の返済も可能となる場合がありますが、後者の場合は、かなりの確率で貸金は返ってこないと思った方がいいでしょう。
何故なら、免許証も無く、銀行口座も無い、なので当然クレジットカードも無い、どこかで日雇いで暮らしていたとしても偽名を使っているという状況を考えたら、手掛かりがほぼ無いと言っていいでしょう。
調査法は極端に言えば、ローラー作戦のように、虱潰しに、世捨て人が集まるような場所を当たっていくか、浮浪者にでも聞き込みしていくしかないでしょう。
こういった人達は、自分にも同じような傷がある為、何の報酬も無ければ何の情報もくれない事が多いのですが、少し報酬を与えればホイホイ情報をくれる場合もありますが、そんなやり方をしていたら莫大な調査費が掛かってしまいますので、現実的ではありません。
また、金欲しさに嘘の情報をくれる場合もあるので、うかつに信用できません。
という事で、全てを捨てて世捨て人になった人の捜索は一筋縄ではいきません。
調査が長引けば、調査費も膨大になり、貸した金と比較して費用対効果を考えれば、調査をしない方が良いというケースがほとんどです。
ただ、あまり知恵が無い対象者だった場合、知人の所へ身を寄せている事もあるので、そのような場合は意外と早く見つけられる事もあります。
ただレアなケースだと思った方が良く、電話相談の時点で、貸した金額をお聞きして、調査すべきかどうかを説明し、現実を認識していただくようにしています。
探偵の中には、金欲しさに上記のような困難な所在調査も平気で受けてしまい、着手金だけをせしめてしまうような悪徳探偵も居るので、ろくに状況も聞かずに調査契約をしてしまうような探偵には依頼しない方が賢明です。