失踪者の捜索
2022年02月16日
行方調査も探偵の業務の一つですが、失踪者の場合、探偵でも難しい場合が多く、調査をしないという選択肢も検討した方が良いと思われます。
探偵なら、どんな調査でも可能だと思われているかもしれませんが、物理的に無理、又は困難なものは、探偵でも同じだという事を理解して下さい。
例えば、夜逃げ同然で居なくなってしまった人の捜索などは、ほとんども場合、社会生活に必要な保障制度を投げ捨てて失踪するので、なんの手掛かりも無いケースが多く、調査をしたとしても膨大な時間と費用が掛かってしまう事になります。
住民票はそのまま、健康保険も年金も未払い、預貯金も使い果たしている場合が多く、クレジットカードも使用不可、運転免許証は期限までは使用するでしょうが、手掛かりにはならず、期限が過ぎて失効してしまったらそのままにするはずです。
潜伏先では偽名を名乗っている場合があり、もしも写真があるのならそれだけが手掛かりという場合も少なくありません。
こうなると、世捨て人が集まるような場所をしらみつぶしに調べていくしか方法はありません。
さらに元の居住地から近い場所なのか、見つからないように遠くの場所にしているのかさえ推測不可能ですから、調査は困難を極めます。
なので、費用対効果を考慮すると、ほとんどの場合、調査をしないという選択肢になります。
予算が無尽蔵に有り、どんな手段を使ってでも失踪者を見つけ出すというなら別ですが、そんな環境の方はほとんどいらっしゃいません・・・
また、失踪というか、借金をして単に逃げている者を探す場合、借金を返したくないだけという理由から、完全な失踪者とはならず、別の場所で普通の生活をしている場合があります。
住民票も転出転入の届をし、その他の社会保障制度もきちんと加入していて、借金取りからだけ逃げたいという人はすぐに見つかる場合があります。
というか、高確率で見つけられます。
ただ、失踪直後の場合は、そういった手続きをしていないと思われますので、調査は難しくなります。
また、自分から逃げたのでなく、何者かに連れ去られたのであれば、それは探偵の出番ではなく警察の仕事になりますので、探偵ではなくまずは警察に相談してください。
この場合、リアルな状況を伝えないと、まともに受け付けてくれませんので、ご注意ください。
単なる想像ではなく、連れ去られる場面を見たとか、その時の犯人の容貌とか乗っていた車、連れ去られた場所、最近あったトラブル等の状況がある程度揃っていないと警察は本気で動いてくれません。