探偵vs探偵
2022年01月5日
以前、「探偵の探偵」という小説があり、結構リアルな描写があるようなので、買って読んだ思い出があります。
かなりリアルな部分が盛り込んであるので、作者は本物の探偵にかなりの取材をしたのではないかと思いました。
この小説では、ある探偵社に「対探偵課」という部署があり、世の中に蔓延る悪徳探偵を摘発するという活動をしているというのが核となる物語です。
悪徳探偵による身上調査で、妹を殺された姉が、その悪徳探偵を突き止めようと、自分自身が探偵になるという所から始まる話であり、やはりどうしても事件絡みの部分が出てくるのは、フィクションとしては仕方がない所であり、この辺はリアルではありませんでしたが、100%リアルにしてしまうと、なにも面白みのない物語になってしまうのが、現実の探偵の世界です。
仕事が入れば、人を追いかけ、じっと動かずに張り込みを続ける・・・
単にこれの繰り返しですから。
しかし、刑事事件が絡むような案件はほとんどありませんが、探偵との化かし合いが起きる事があるので、その辺をご紹介したいと思います。
依頼人が探偵に依頼をする時に、自分自身が対象者等から逆に探偵を付けられていて、行動を監視されているという事がまれにあります。
そのような気配がある案件の場合、探偵事務所へは来ていただかないようにし、別の場所で落ち合うようにします。
そして、車にGPSやICレコーダー、盗聴器等が仕掛けられていないか、また、バックの中に小型のGPSの有無、スマホに監視アプリ等が入れられていないかを調べます。
仕掛ける場所は探偵ですから自分自身が仕掛ける場所を見れば一目瞭然なので、仕掛けられていればすぐに見付けられます。
見付けたら、長居していても不審に思われないような、なんらかの店舗の駐車場などに、仕掛けられている機器を置いてきてもらい、あらためて来社して頂くか、ファミレス等で面談をするようになります。
また、探偵が付けたものかどうかも、ほぼ判断が可能なので、位置情報を元に追ってきた探偵が居るかどうかも確認する事が出来ます。
だいぶ前ですが、探偵に見張られているようなので調査してほしいという依頼があり、車を調べるとGPSが取り付けてあったので、海水浴場の駐車場に取り外したGPSを依頼人に置いてきてもらい、後から追ってきた探偵を確認するという業務を行った事があります。
探偵vs探偵なんていうと、カッコいい感じですが、現実はこんな程度の対決しかありません。