他社のGPSを取り外してほしい?
2021年09月28日
先日、他社の探偵が取り付けたGPSを取り外して欲しいが出来ますか?という問い合わせがありました。
結論から言いますと、そんな依頼は受けられません。
まず、他社が進行中の調査を、いくら依頼人の意向とはいえ、他社に無断で介入する事は出来ないからです。
また、この案件では、配偶者の車に設置したGPSではなく、交際している異性の車に設置したGPSのようで、ストーカー規制法の改正によるGPSの取り扱いに該当すると思われます。
この法改正では、対象者の承諾なくGPSを取り付ける行為となっていますので、取り外す行為は対象にならないかもしれません。
しかし、取り付ける行為と取り外す行為はセットですので、違法行為に加担したとみなされる可能性は大きいといえるでしょう。
また、取り外す場所においても、公共の場所、例えば公共の駐車場に停車してある車からGPSを取り外すのであれば、そこへ行くのは合法といえるかもしれません。
しかし、対象車両が対象者宅に駐車されている場合は、対象者宅へ侵入しなければ、取り外しは出来ません。
となると、今度は不法侵入となり、これも刑法に触れてしまいます。
また、取り外す際に、車に傷が付いてしまったら、器物損壊にもなります。
これら一連の違法行為になり得る可能性がある行為をやって下さいと言われたら、真っ当な探偵社であれば「出来ません」としか答えられません。
まず、この案件自体を受ける事が違法行為ですので、正当に営業している探偵であれば、依頼は受けないでしょう。
それを受けたという事は悪徳探偵の可能性が高いといえます。
その悪徳探偵かもしれない他社が設置したGPSを取り外して、悪徳探偵と関わり合いになろうとする探偵もそうそう存在しないでしょう。
もちろん当社も同じです。
悪徳探偵が所有しているGPSを取り外して、壊されただのなんだのと因縁を付けられたのではたまったものではありません。
今回の案件では、依頼した探偵社が、取り外してもらいたい日に調査員の空きが無く、対象の地域に来られないという理由で、近くの探偵に相談してきたようですが、考えられる事は、契約した探偵がGPSを取り外す予定の期日以前に、何らかの理由で依頼人が取り外したくなったというのが推測出来ます。
GPSが見つかる可能性が発生したのか、その理由は推測の域を出ませんが、何にしても、予定より早く取り外したくなったのでしょう。
となれば、何らかのトラブルが発生している可能性が高く、そんなところに首を突っ込む探偵はこの世にはいないでしょう。
まともな探偵であれば・・・