非通知の電話
2021年09月15日
探偵事務所へ、電話番号非通知で電話をされてくる方が相当数いらっしゃいます。
これに出るか出ないかは、探偵社の方針によって違いますが、当社では「通知」で掛けてこられた方のみに受信する事としています。
これにはいくつか理由がありまして、まず非通知で掛けてくる相手が同業者という場合が多々あります。
これについては、探偵になった駆け出しのころ、先輩から、電話対応の手本を得るために、よその探偵社に非通知で電話して、架空の相談をしてみるといいと言われた事があるからです。
当社ではそのような電話は掛けた事はありませんが、当社には逆に掛かってきたことはあります。
まぁ中々真に迫った演技で電話をしてきますが、言葉の端端に演技とみられる兆候があり、電話に付き合っているのも馬鹿らしいです。
他には、調査を依頼するのではなく、単なる人生相談に付き合ってほしいという電話を非通知で掛けてこられることがあります。
探偵はカウンセラーではありませんし、本物のカウンセラーも、フリーダイヤルで自分持ちの電話料金でカウンセリングをするようなボランティアはしていません。
さらに悪質なのは、犯罪的な調査を依頼してくる場合に非通知で電話をしてくるというものもあります。
もちろん、まともな調査依頼をしようとしていても、探偵に電話番号を知られるのを躊躇して非通知にしているという場合もあります。
これについては、探偵としては、依頼を受ける機会損失になってしまいますが、それ以上に前述したデメリットの方が高いので、非通知の電話は受けないようにしています。
探偵には「探偵業法」という業界の法律があり、これに抵触した場合は行政処分や最悪逮捕まであります。
探偵業法には、弁護士や医者等と同じように「守秘義務」があります。
依頼内容や依頼人の個人情報は、絶対に外に漏らすことは出来ません。
これは、契約した依頼人だけでなく、相談者においても同じことです。
なので、電話番号を「通知」で掛けてきても、なんら問題はありません。
中には悪徳探偵も世の中には存在しますが、その悪徳探偵でも、相談して来られた方の電話番号を悪用するような事はほとんどする事はないでしょう。
もし、電話相談の時点では、どうしても電話番号を知られたくないとするならば、とりあえず匿名で電話して本名を名乗らず、住居を特定できる地名は伝えずに、ざっくりした地区のみを言って、一般論としての調査内容を伝えるようにすると良いでしょう。
これであれば、電話番号を明かして相談して、相手がたとえ悪徳探偵だったとしても、何もする事は出来ませんし、する気にもならないでしょう。
という事で、電話番号は非通知にしないで相談されることをお待ちしています。