債務者の行方
2021年06月11日
行方調査も探偵の業務の一つでして、定期的に相談が入ります。
行方調査と一口に言っても、様々な形態があり、失踪者、家出、昔の友人の居場所、債務者の居所などがあります。
当社比で多いのが、債務者の所在の調査です。
貸したお金を返す事無く、貸してくれた人から逃げるように雲隠れするという人はこの世には相当数存在します。
借りたものは返すという概念が希薄なんでしょうね・・・
それが、物ではなく、使ってしまえば消えてしまうお金なので余計にそうなるのでしょう。
しかし、貸した側はそうはいきません。
善意で貸したお金を返す気も無く逃げてしまわれたのでは、消えたお金と共に気持ちの落ち込みも出るでしょう。
それと同時に怒りの感情も湧く方もいらっしゃいます。
調査費はどうでもいいから、とりあえず債務者を探してほしいという依頼者様がいらっしゃいますが、当社としましては、その調査が、費用対効果を発揮出来るのかどうかを、見積書を提示して検討していただく事にしています。
信用していた者に裏切られたという失望感や怒りの感情から、冷静になっていないと思われるからです。
行方調査においては、当社ではその難易度から設定した着手金と発見した場合の成功報酬という形の料金設定にしております。
途中、手掛かりが掴めても、そこからさらに調査の期間が長引くようであれば、経費に使用する中間金も発生します。
こういった現実の調査費用を包み隠さずに提示して、なおかつ調査を依頼したいという方の場合、調査契約は成立します。
しかし、二、三十万円から五十万円以下程度の貸金の場合、調査費用が上回ってしまう事になるケースが多く、もしも債務者を見つけて借金を返してもらったとしても、赤字になってしまいます。
これでは調査した意味がありません・・・
さらに、債務者を見つけたからといって、必ず借金を返してもらえるとは限らず、逆に返してもらえない方が多いといえます。
というのも、借金して逃げてしまうような人間が、まともな経済観念があるはずもなく、逃げた先でも新たな借金をして暮らしているような場合が多く散見されるからです。
借金生活をしているような者から自分の貸金を返済してもらうのはほぼ不可能です。
いかに貸した側の権利を主張したとしても、無い所からは取れないというのが現実だからです。
なので、お金を貸した相手が、ろくでもない人間だと思ったら、少額の貸金ならあげたお金と思って調査はしないでおく方が賢明な場合が多いです。