女性の探偵
2021年05月22日
探偵には女性も存在します。
しかし、それはとても少数であり、フルに活動されている女性の探偵は本当に少ないものです。
浮気調査で依頼人になった女性が、報告書を見た後で探偵業務に興味が湧いて、自分もやってみたいと言い出される時があります。
雇ってもらえませんか?とも言われた事があります。
しかし、答えはこうです。
「やめておいた方がいいですよ」
探偵社の調査員をするには、とてつもない過酷な環境が待っています。
全般的に他の職業に比べて、過酷な状況を耐えなければならない現場が多いので、体力的、生理的に男性調査員でなければ、耐えられない状況があります。
女性調査員にとって、一番の苦痛はトイレの問題です。
男性調査員であれば、やってはいけない事ですが、立小便をしてしまったり、車の中で専用の簡易トイレにしてしまったり出来ますが、女性には中々難しい事でしょう・・・
単独での調査であれば、車の中で用を足す事も女性でも可能でしょうが、男女のペアで張り込みをしているような時に、男性調査員の近くで用を足すのはとても抵抗があるはずです。
探偵仲間から聞いた話ですが、関西に気合の入ったおばちゃん探偵が居たそうですが、常にオムツを着用して、調査に臨んでいたそうです。
果たしてそこまでの事が出来る決意があるかどうか、現実の調査現場の事を考えたら、ほとんどの探偵志望の女性が、やっぱり止めとくという事になるでしょう。
なので、軽い気持ちで探偵になりたいという女性には、やめといたほうがいいですと答えるようにしています。
トイレの問題だけでなく、男女を問わず、現実の探偵業務は過酷な環境が必ず出て来るものであり、テレビドラマ等で、軽快に尾行して証拠を掴むなんていうカッコいい状況は絵空事です。
真夏の熱帯夜に、エンジンを切ってエアコンの無い状況で何時間も張り込むことを考えてみれば、命にかかわる事がわかるでしょう。
夏、これは探偵にとって一番嫌な季節です。冬の寒さであれば、防寒対策をすればなんとかなりますが、夏の暑さだけは、エアコンが無ければどうしようもありません。
なるべく薄着をして、電池式の扇風機を使用したり、虫が入ってこないようなネットを付けて、車の窓を全開にして風を入れたりと、色々と工夫をしますが、中々キツイものがあります。
熱中症にならないように水分を取れば、トイレの問題が出てきますし、夏は本当に嫌になります。
他にも多々、過酷な環境がある中、とても女性にはやらせられない職業だと思います。
しかし、女性の探偵さんも必要な場合があります。
ラブホテルに潜入するような時、カップルじゃないと不自然な場所等に女性探偵がいるととても助かる事があります。
なので、そういう場合に応援に来てもらう程度が女性探偵はいいのではないかと思います。
探偵の業務は、尾行と張り込みだけではないので、違う業務を普段は行い、現場に女性が必要になったら、応援に来てもらうというのがいいのかなと思っています。
なので、自分一人で探偵事務所を開業するという女性は、相当の覚悟がいるという事を知って頂きたいと思います。