盗聴について
2021年04月23日
探偵業者のほとんどが、盗聴器発見を業務の一つに組み入れていると思われます。
その盗聴器について、基本的な事柄の説明をしようと思います。
盗聴器の種類ですが、一番多く出回っているのが、アナログの電波式の盗聴器です。秋葉原にでも行けば色々な種類のものが売っていて、誰でも購入できます。
このアナログ波の電波を受信して聞くので、受信機が必要となります。
盗聴器の発する電波の力や電力によって、電波の飛ぶ距離は変わってきますが、一般的なもので途中の障害がなく、八木アンテナの大きなものを使って受信すれば300mも電波が飛ぶ場合もあるようです。
しかし、そんな環境はほとんどないので、せいぜい100mがまともに聞ける限界かなと思います。
そしてこのアナログ式の盗聴器は、色々なものに擬態されている偽装式のものが主流であり、一番売れているのがコンセント型と言われています。普通のコンセントとしても使用可能で、しかも電源はずっと供給され続けているので、壊れさえしなければ永久に盗聴波を出し続けられるという優れものです。
その他にはUSB型やスマホの充電器型、変わったところでは、電球型等もあり、これらは電池の入れ替えが必要ありません。
旧来の盗聴器も今でも売っており、これは小さな黒いボックスの中に発信機が仕込まれており、電池式となる為、電池が切れたら電池交換をしないと継続して盗聴が出来ません。
なので、この旧来の盗聴器で盗聴する場合は、一度仕掛けても、電池交換にまた行かなければならず、自由に出入りが出来る者でなければ長期間の盗聴には不向きです。
この電波式の盗聴は、アナログ電波が主流ですが、最近では携帯電話のガラケーやスマホを盗聴器に改造するというものも出始めていますが、まだ一般には多く出回っていないようです。
携帯電話の電波はデジタル波なので、受信が出来ませんが、携帯電話同士であれば受信どころか遠隔操作まで可能であり、今後はこれが主流になっていくかもしれません。しかしこれも電池の消耗の問題があり、仕掛ける場所と充電器の相関関係により、設置が難しいという側面もあります。携帯電話の電池が切れる頃に回収して、充電後にまた仕掛けるという形になるので、これも旧来の盗聴器と同じように何度も出入りが可能な人物でなければ、長期の盗聴には不向きです。
しかしいずれは、小型化されて、コンセントに偽装されたものが出来てくる事も考えられます。
あとは、電波式ではなく、ICレコーダーを盗聴器として使用するという盗聴があります。これはレコーダーを録音状態にしたまま、見つからない場所に仕掛けておき、後で回収して録音内容を聞くという盗聴方法です。
なので、リアルタイムで盗聴出来るものではありません。
その他には、集音器での盗聴も盗聴の一つではありますが、窓を閉めとけば被害に遭う事はないでしょう。
また、レーザー式で窓の振動から会話を読み取るというものもありますが、国家レベルの工作員でもなければ、この機器を持っている人は居ないでしょう・・・
これらが盗聴器についての概要ですが、多くはコンセント型を使用しているので、もしも盗聴されている疑いがあったら、三又ソケットや延長コード式のコンセントを全部取り替えてしまうという対応策があります。