職業僧
2021年02月20日
探偵をしていると、様々な職業を営んでいる方が調査対象者になります。
その中には、お坊さんの浮気調査と言うものも出て来るもので、これまでの既成概念が崩れて、現実の姿を見せつけられる事もありました。
まず、お坊さんといえども、単なる人間でしかないという事を最初から理解しておかないといけないと感じました。
お坊さんといえば、過酷な修行をし、現生を生きる凡夫とは一線を画した仏法に生きる人という概念があるかもしれませんが、一般の人々となんら変わらぬ単なる人間の一人なのです。
ですから、女性と関係を持つ「女犯」という戒律破り等は今やナンセンスというのがお坊さんの生き方です。
とはいえ、一般人でも倫理的に許されない不貞行為まではたらくというのは、現在のお坊さんにしたら「女犯」といえるのではないでしょうか?
そんなお坊さんが、浮気調査の対象になった時のお話です。
ある妻の居るお坊さんが、住職の空きが出来たお寺に、住職として迎えられるようになり、これまでの助手的なお坊さんの生活から、一変し、地位も収入も得られた生活が出来るようになりました。
それまでは、奥さんと共稼ぎをしながら、生計を成り立たせて、慎ましく生きてきたのですが、一つだけ子供が出来ないという悩みがありました。
しかしそれは仕方のないことであり、二人は力を合わせて頑張ってきたのです。
それが、お寺のメイン住職としての地位を得た瞬間から、人が変わってしまったのです。
今までよりも収入も倍増したのもあるのでしょうし、住職としての地位も得て人生相談を受ける事も増えたのでしょう。
そんな中、若いシングルマザーの訪問販売員から定期的に購入するドリンクをすすめられ、買う事にしたのがきっかけで、バツイチ女性の苦労話を聞くようになったのです。
最初は単なる人生相談のようなものだったのかもしれません、しかし、そのうちに色仕掛けにはまったのか、それとも自分から誘惑したのかは分かりませんが、二人は関係を持つようになってしまったのです。
さらには、これまで支えてくれた糟糠の妻を捨てて、離婚を決意し、若い子連れの女性と再婚する気になってしまったようです。
さすがにこうなると、お坊さんでも人間だからとは思えなくなりますね。
お坊さんはお葬式や法事の際に、仏法からの話のテーマを抽出し、お説法をします。
人の生き方や考え方を仏教の教えから皆に説くのがお説法ですが、地位も収入も上がった瞬間に、長年連れ添った妻を捨て、若い女に鞍替えするような生臭坊主からのお説法など、吐き気がします。
この他にもお坊さん絡みの相談はありましたが、どれもこれも欲にまみれた話ばかりです。
どれだけの割合かはわかりませんが、念仏を唱える事によって収入を得るのだと割り切っているお坊さん、つまり職業僧は相当な割合で存在していると思われます。
こういった実態を公にするとバチが当たると思うかもしれませんが、それなら人の道を外した坊さんがまずバチに当たらなければ道理が合いません。
最近では葬式をしない直葬というものも多くなってきていると聞きます。
裏で人の道に外れるような事をしている坊主に拝まれるくらいなら、坊主の念仏など必要なく、自分で南無阿弥陀仏と唱えてあげた方が故人も喜ぶのではないでしょうか・・・